2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15592240
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
鈴木 玲子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (20281561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 晧子 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (00261678)
藤田 智恵子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助手 (60290011)
高橋 博美 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (50154852)
大塚 眞理子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教授 (90168998)
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Keywords | SP(模擬患者) / 看護学教育 / SP養成 / 聴診教育 / シミュレーション・モデル / PBL学習 |
Research Abstract |
計画では、1)地域社会に向けたSP養成のインフォメーション、2)研究推進を目的としたSP研究会の設立、3)成人看護学における聴診を取り入れたPBL学習プログラムの開発を予定していたが、15年度は2)と3)を中心に着手した。 1)SP養成のインフォメーションについては、研究代表者や研究メンバーがSP養成研修に参加するなど、16年度に教育公開講座を開催するための準備を開始した。学内においても、カウンセリングに造詣の深い教員にも協力を得ることができ、SP養成の研修プログラムに着手する準備をしているところである。 2)SP研究会の設立に関しては、関東地方の看護系大学・短期大学の看護教員が中心となりできた看護教育SP・OSCE研究会の活動と合流し、SPが参加する看護教育へのあり方や方略について検討を重ねた。その活動の中で、成人期や老年期の患者事例作成について、SPがコミュニケーション教育や看護技術教育にどのように生かせるかについて検討を始めた。この成果を、16年度の日本看護教育学学会に交流セッションに申請中で、看護教育に携わる方々より広い視野から意見を得ていく予定である。 3)PBL学習プログラムの開発に関しては、これまでの継続研究より、シミュレータ・モデルとしてSPを導入した教育実践より検討した。学習教材にコードレス聴診教育システム(HI-STETO)を活用した看護診断過程教授の可能性について、周術期の状態観察に導入し、その反応から教育効果とその課題について評価した。その結果、聴診シミュレータ(モデル人形)での聴取は容易であるが、人モデルであるSPの呼吸音や腸蠕動音聴取には、自信を持てない学生が50%近くいることがわかった。聴取技法のレディネスに見合った事例情報の提示、SPの人選に関して工夫が必要であることが示唆された。聴診を取り入れる事例提示には、観察技法のレベルに応じたプログラム開発が必要であることが確認できた。
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[Publications] 鈴木玲子, 高橋博美, 常盤文枝, 藤田千恵子, 山田晧子: "コミュニケーション学習にSP(Simulated patient)を取り入れた教育技法の開発"埼玉県立大学紀要. 4. 19-26 (2003)
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[Publications] 鈴木玲子, 高橋博美, 藤田智恵子, 常盤文枝, 山田晧子: "成人看護における対象理解を深める教育方法の検討[1]SPを取り入れたコミュニケーション授業の導入と展開"看護展望. 28(3). 46-52 (2003)
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[Publications] 常盤文枝, 鈴木玲子, 高橋博美, 藤田智恵子, 山田晧子: "成人看護における対象理解を深める教育方法の検討[2]SPを取り入れたコミュニケーション授業の結果と評価"看護展望. 28(4). 56-61 (2003)