2005 Fiscal Year Annual Research Report
胃切除術を受けた患者への視聴覚教材およびインターネットを利用した生活指導
Project/Area Number |
15592294
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
網島 ひづる 県立広島大学, 保健福祉学部, 助教授 (90259432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 道代 県立広島大学, 保健福祉学部, 講師 (60280187)
杉本 吉恵 県立広島大学, 保健福祉学部, 助教授 (40280185)
吉田 彰 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (30136113)
西原 貞光 県立広島大学, 保健福祉学部, 助手 (40290548)
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Keywords | 胃切除術 / 視聴覚教材 / インターネット / ホームページ / 生活指導 / Quality of Life / 退院指導 |
Research Abstract |
本研究の目的は、胃切除術を受けた患者のQOL(Quality of Life)を高めるために、視聴覚教材およびインターネットを利用した生活指導を考案・実践し、その有用性を検討することである。 本年度は、小冊子・リーフレットおよびインターネットのホームページを作成し、それらを利用した生活指導の有用性を検討した。方法は、まず昨年度の調査結果・文献・資料などから指導内容を明確にし、小冊子・リーフレットを作成、さらにホームページを作成・開設する。次に、胃切除術を受けた患者を対象に、作成した教材を使用して生活指導を実施し、その評価を行った。その結果、リーフレットは、ダンピング症候群、逆流性食道炎、貧血、骨粗鬆症などの4つの症状について、出現する原因、症状の予防と対処を掲載した。また、小冊子は「手術後の生活をより楽しく豊かに暮らすために」と題して、手術による身体機能の変化、術後に生じやすい問題、食事のとり方、日常生活の留意点、薬の飲み方、定期受診などの内容とした。ホームページは、わかりやすく説明するために図を加え、献立例は年齢・術後経過・季節別に画像を多く取り入れた。また、患者が、興味関心をもって情報を引き出せるようにリンクを設定した。次に、胃切除術を受けた患者を対象に、前述した教材を活用して生活指導を行い、自己記入式質問紙を用いて調査を行った。その結果、ほぼ80%の患者が内容を理解できたと回答し、掲載されている予防・対処法を実践する、食品および献立を自己の食生活に取り入れるなどの積極的な回答が多かった。また、退院後、何らかの症状が出現している患者は、何か問題が生じた時に、いつでもインターネットで情報が引き出せる、小冊子で対処法を確認できることは安心につながると回答していたことから、本研究で考案した生活指導は有用であると判断した。
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