2004 Fiscal Year Annual Research Report
口唇裂・口蓋裂児をもつ母親の出生前告知の実態と告知時の支援モデル作成
Project/Area Number |
15592303
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Research Institution | KAWASAKI UNIVERSTY OF MEDICAL WELFARE |
Principal Investigator |
中新 美保子 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 助教授 (00319998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 ひとみ 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 助教授 (80319996)
森口 隆彦 川崎医科大学, 医学部, 教授 (10111816)
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Keywords | 口唇裂口蓋裂 / 出生前告知 / 出生前診断 / 母親 / 遺伝カウンセラー / 遺伝ナース / 先天異常 |
Research Abstract |
口唇裂・口蓋裂児をもつ母親の出生前告知の実態把握と告知時の支援モデル作成を目的として、母親12名と医療者(医師・看護師・助産師・言語聴覚士)13名にインタビューを行った。 告知場面、告知後の支援体制、治療情報提供の各々の実態ついて、母親と医療者側からインタビューした結果を検討し、出生前診断を受ける母親への支援モデルを作成した。 1.出生前診断を受ける意思の確認 2.適切な告知の保障 (1)誰に告知:適切な時期に本人へ、あるいは、本人の希望する同席者と共に告知する (2)誰が告知:主治医、臨床遺伝専門医(遺伝カウンセラー、遺伝ナース)の参加が望ましいが、現状では看護者を同席させる (3)適切な告知の場:静かで落ち着けるプライバシーの保てる部屋 3.本人の不安を取り除き、将来への希望を与える告知内容 (1)医学的事項:病状、今後の治療方針(チーム医療の範囲を広げ、治療領域の専門医からの説明が受けられるようにする (2)長期予後:療育上の問題についての説明と不安への対応 (3)社会資源(公的補助、親の会)に関する適切な情報提供 4.告知後の継続的援助の必要性 (1)ピアカウンセリング(必要時、経験者を紹介) (2)常に本人の立場で家族全体をカウンセリング(児の受容から再起の全過程を援助)し、スムーズなチーム医療に協力する(遺伝カウンセラー、遺伝ナースの役割)。 この支援モデルの内容については、研究協力していただいた産科医師に説明し、実践可能、あるいは努力できる範囲との判断を頂いた。今後多くの産科領域に支援モデルの提示を行っていきたい。しかし、告知後の継続的援助を実践上可能なものとするためには、遺伝カウンセラーや遺伝ナースの育成が急務であり、看護者の役割は大きい。
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Research Products
(3 results)