2005 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児期の親子関係に関する研究〜子どもの発達と家族機能の関係〜
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15592304
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
山口 求 広島国際大学, 看護学部, 助教授 (90290387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 公子 広島国際大学, 看護学部, 教授 (40212766)
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Keywords | 乳幼児の発達 / 3歳児健診 / 母親の養育態度 / 子どもの行動 / 家族機能(FFFS) |
Research Abstract |
17年度は、乳幼児の発達と家族機能の調査研究の統計解析修正を行った。またデータベースの作成と基本データの図表作成を行った。 3歳児健診の心の発達を目的変数とし、母親の養育態度を説明変数とする重回帰分析では、「認知」、「運動」、「生活自立」、「社会性」の4領域全てに、関係性が示された。 子どもの発達では、2歳の「生活自立」、3歳の「社会性」の発達と、家族機能の「社会的イベント」や「仕事以外の自分の時間」に関係を示した(p<.05〜.01)。家族機能(FFFS)は、「夫婦相互の関係」が第1因子に抽出され、結果から考察すると子どもより親中心の家族機能であることが窺える。 そして、3歳児の心の発達、子どもの行動、母親の養育態度のそれぞれを目的変数とし、家族機能を説明変数とする重回帰分析を行った。結果は、3歳児の心の発達、子どもの行動と家族機能とに関係性は認められなかった。しかし母親の養育態度と家族機能(FFFS)では、母親の「過保護」な養育態度に関係が示された。家族機能では、「経済的」と「病気・心配事」の社会との関係において有意(p<.05〜.01)な関係を示した。この2つの因子は、「子どもが病気で学校を休むこと」や「親が仕事を休む」という負を示す要因であることから、子どもを過保護に養育することが明らかにされた。これらの結果は、子どもの年齢が低くなるほど、家族機能との関係が示され親の育児負担を窺われる結果であった。この研究結果は、PECRA第5回・第6回国際会議で発表した。また日本発達心理学会第17回大会でも発表予定である。
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Research Products
(2 results)