2003 Fiscal Year Annual Research Report
青年期におけるライフスタイルと生活習慣病リスクファクター発現の関連
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15592307
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Research Institution | Nursing College,Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
内海 みよ子 和歌山県立医科大学看護短期大学部, 助教授 (00232877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有田 幹雄 和歌山県立医科大学, 看護短期大学部, 教授 (40168018)
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Keywords | ライフスタイル / 生活習慣病リスクファクター |
Research Abstract |
和歌山県の13歳〜31歳までの男女ジュニアスポーツ選手80名(男子51名、女子29名)と兵庫県と和歌山県の某地区の11〜18歳までの児童生徒を対象に身体計測・体脂肪率・血液検査・運動量・食事摂取量の測定を実施した。今年度は血清レプチンと肥満・運動量との関連について検討した。その結果、レプチン濃度は身体活動量の増加とともに低下する傾向を示すが、1000〜2,000kcalを超えると反転して、身体活動量の増加に伴って血清レプチンが上昇する傾向がみられた。また、過度の運動により血清CPKが増加する者が見られ筋肉の障害に関連した反応の可能性が示唆された。スポーツ選手を肥満群(BMI≧25)と非肥満群(BMI<25)に分け、両群間で血清レプチンを比較すると、肥満群では有意に高値を示した。また、体脂肪率・LDLコレステロール・総コレステロールも同様に高値を示し、HDLコレステロールは有意に低値を示した。本来レプチンは脂肪の蓄積に伴い発現が強まることで、視床下部-交感神経を介して、ならびに骨格筋への直接作用によって脂肪の酸化を促進し、抗肥満効果を発揮するとされているが、肥満群と血清レプチンの上昇が関連するという結果から考えると、肥満者ではレプチンの作用低下をきたす、レプチン抵抗性を生じている可能性が示唆された。肥満群を血清レプチンと運動負荷量で比較すると、体脂肪率が同じであっても、運動量の多少によりレプチン濃度に変化が見られた。レプチン濃度は年齢変化が大きく、性差も著しいが、運動量との関連があることが示唆された。
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