2004 Fiscal Year Annual Research Report
地域における糖尿病継続学習者のエンパワーメント測定尺度の開発に関する基礎的研究
Project/Area Number |
15592309
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
織田 初江 金沢大学, 医学部, 講師 (10303281)
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Keywords | 糖尿病 / 地域看護 / エンパワーメント / 質的研究 / 健康教育 |
Research Abstract |
1.軽症糖尿病患者の主体的な生活改善および管理に関わる意識 【目的】地域における糖尿病患者のエンパワーメントの過程に関連する意識を明らかにする 【方法】健診でHbA1cが5.6以上と診断され、糖尿病予防教室の受講対象となった糖尿病患者14名を対象に、グラウンデッドセオリー法を用いて、半構成面接を実施した。半構成的質問では、(1)糖尿病といわれたときの思い、(2)糖尿病といわれる前といわれた後の生活への思い、(3)自分の糖尿病をコントロールするために思うこと等について質問し、生活改善に関わる意識について分析した。 【結果・考察】14の中カテゴリーと5つの大カテゴリーを抽出。糖尿病の予防教育においては、〔糖尿病を管理する技能に関連する意識〕として、<自分が持っている糖尿病の知識に関連する意識>、<他者との比較>、<自己モニタリング>、<判断・行動の自律調整>能力の育成とともに、〔生活改善の行動に関連する意識〕の初期段階で、<試行的改善行動>の適切な選択の支援を行うこと、また、行動変容を阻む<情緒的体験に基づく反応>を、<他者との比較>や<自己モニタリング>等の方法を導入しながら<情緒的体験の意識化>を図り、無意識的に行なわれている種々の防衛と、その防衛が起こった背景から、原因を把握できるように支援することが必要と考えられた。 2.糖尿病セルフヘルプグループ(SHG)の主体的な糖尿病管理に関わる思い 【研究目的】より主体的な行動レベルにあると考えられるSHGメンバーのエンパワーメントに関わる意識を明らかにする。 【方法】フォーカスグループインタビューによるデータ収集と質的帰納的分析によるデータ分析 【結果】〔自分の限界を知る〕、〔新たな生活技術を開拓する〕、〔根拠を確かめ取り入れる〕、〔支え、支えられる他者との関係構築〕、〔疑問と効果的方法を深く追求する〕という中核カテゴリーを抽出した
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Research Products
(1 results)