2004 Fiscal Year Annual Research Report
地域高齢者の大腿骨頸部骨折予防のための地域看護モデルの構築
Project/Area Number |
15592314
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梶田 悦子 名古屋大学, 医学部, 教授 (50135373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江藤 真紀 名古屋大学, 医学部, 助手 (30295167)
吉田 久美子 名古屋大学, 医学部, 助教授 (40259388)
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Keywords | 大腿骨頸部骨折 / 地域看護モデル / 地域高齢者 |
Research Abstract |
高齢期の大腿部頚部骨折は高齢者の生命予後に影響を与え、QOLを著しく阻害する。本研究は地域高齢者を対象に骨折を起こす要因を総合的に検討し、骨折対策の看護モデルを提示することである。調査対象は地域在住の全高齢者のうち調査協力の得られた2450名である。調査内容は、自記式調査票を用い基本属性、医療状況、転倒の有無と頻度、50歳以上での軽微な理由による骨折経験、ADL、健康生活習慣、WHO-QOL,社会参加状況などを測定し、初年度はデータベースを作成した。本年度は作成したデータベースより、65歳以上全女性で骨粗鬆症を基盤に起きたと考えられる骨折経験者227名と非骨折経験者874名の1101名を抽出し、健康習慣、ADL、QOL,社会参加状況との関連を明らかにすることを目的とした。 その結果、65歳以上全女性のうち骨折は227名(20.6%)が経験しており、部位別割合は腰椎16.3%、手首15.4%、大腿骨頸部6.2%であった。骨折時の平均年齢は70.8±9.3歳であった。前期高齢者と後期高齢者別に腰椎および大腿骨頸部骨折経験、転倒経験、ADL非自立の割合をみると、いずれも前期高齢者に比べて後期高齢者が有意に多かった。また、骨折経験と生活習慣、社会参加、QOLとの関連をみると、健康習慣や通院状況、運動習慣など生活習慣と骨折経験との関連はなかったが、骨折の有無と社会参加との関連では、骨折経験者は非骨折経験者に比べて社会参加割合は有意に低かった。さらに、QOLを結果変数、骨折経験と年齢を説明変数とした重回帰分析の結果、骨折経験者のQOLは身体領域が有意に低かった。
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Research Products
(3 results)