2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15592327
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Research Institution | Gifu College of Nursing |
Principal Investigator |
小野 幸子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (70204237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 美奈子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 助教授 (00233479)
岩崎 佳世 岐阜県立看護大学, 看護学部, 助手 (10381724)
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Keywords | 特別養護老人ホーム / 看護行為 / ショートステイ / 死の看取り / ターミナルケア / 介護老人保健施設 |
Research Abstract |
1.A県特別養護老人ホームの現状と看護職が認識している充実・強化したい看護行為 A県66施設の特別養護老人ホームの看護職を対象に,入所高齢者が健康的でその人らしさを維持し,自我発達を促進するために充実・強化したい看護行為について検討した。その結果,いずれの施設の看護職も施設内外の保健医療従事者や家族との連携,病状観察や情報収集と記録,認知症高齢者の特異的行動へのケアなどを強化・充実する必要性があると認識していることが明らかになり,これらへの取り組みの必要性が明らかになった。 2.特別養護老人ホームにおけるショートステイ利用者受け入れ上の問題・課題と取り組み ショートステイ利用者のその人らしさを維持し,自我発達を促進するために,受け入れ上の問題・課題とその取り組みについて検討した。その結果,利用者の看護・介護度の高度化,利用者の状態把握,利用者の状況に応じた対応方法,家族との連携,地域のケアマネージャーの対応の5つが課題であり,高齢者看護の専門家配置,柔軟な看護・介護体制の必要性が急務であることが示唆された。 3.特別養護老人ホームにおける死の看取りを含むターミナルケア体制整備の過程 施設入所高齢者が人生の終末において自我を統合し,その人らしく人生を全うできるための,死の看取りを含むターミナルケアの在り方を求めて体制整備の実現化の過程を検討した。その結果,最もキーになったのは看護・介護職の高齢者観や高齢者ケア観であり,それが様々な困難に取り組む原動力として働き,施設方針を変革させ,体制整備の実現化を可能にしていた。 4.介護老人保健施設における高齢者の自我発達を促進する援助の実態 介護老人保健施設の看護・介護職のケアの内容を観察し,自我発達を促進する援助の構成要素の視点から分析した。その結果,6つの要素のうち,「脅威を与えない」ケアは実現されているものの,「その時々の在り方を尊重して受け入れる」「自己表出を促す」「意思決定を尊重する」「持つ力の発揮を促す」「満足感を重視する」が,必ずしも徹底して実践されていないことが明らかになり,これらのケアを強化する必要性が示唆された。
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Research Products
(3 results)