2004 Fiscal Year Annual Research Report
スペクトルモデルを用いた地球惑星流体仮想数値実験室の開発
Project/Area Number |
15607004
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
石岡 圭一 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90292804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹広 真一 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (30274426)
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Keywords | 地球惑星流体 / スペクトル法 / 数値計算 / 仮想数値実験室 / 無限領域 / 浅水方程式 / 重力波 / 円盤領域 |
Research Abstract |
数値ライブラリの整備としては,1次元無限領域に対応した新たなスペクトル法を開発し,それを具体的にプログラムとして実装した.このライブラリを用いて浅水系におけるジェットからの重力波射出実験を行い,重力波強度に関するパラメター依存性を調べて論文として投稿中である.さらに,このスペクトル法自体も全く新しい手法であるので,論文を準備中である.また,既に開発してあった周期境界条件の数値モデルを用いてβ平面上の2次元減衰性乱流から生じる帯状ジェットの非対称性に関する研究を行い,非対称性の生成機構まで明かにして論文"Asymmetrization of Jet Profiles in β-plane Turbulence"として発表した.さらに,これまでのスペクトル法の数値ライブラリ開発において蓄積した理論的・技術的知識をまとめて教科書「スペクトル法による数値計算入門」として出版した. 上記の数値ライブラリを用いた仮想数値実験室環境も開発を進めており,既にWeb(http://www.gfd-dennou.org/arch/spmodel/)において多数の実験用サンプルプログラムを公開している.具体的には,1次元周期境界領域モデル,2次元2重周期境界モデル,2次元水路領域モデル,2次元水路領域モデル,2次元球面モデル,3次元球殻領域モデル,があり,様々な設定の数値実験ができるようになっている.これらのプログラム資源の開発に伴い,データの置き場所等のための計算機資源が不足してきたため,今年度は大容量のRAID装置を購入して昨年度導入していたサーバーを増強した.
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