2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15607017
|
Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
森 正武 東京電機大学, 理工学部, 教授 (20010936)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉原 正顕 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80154483)
|
Keywords | 二重指数関数型変換 / 二重指数関数型公式 / DE変換 / DE公式 / 不定積分 / 積分方程式 |
Research Abstract |
二重指数関数型変換は1変数の解析関数の定積分に対して最適な結果を与えることはすでに良く知られており,とくに端点に特異性のある解析関数の有限区間の積分や減衰の遅い関数の半無限区間の積分にはこの変換は実用上の観点からもきわめて効率の高い方法になっている.それに対して本研究の目的は,1変数の解析関数の不定積分に対して二重指数関数型公式を導くことにある.被積分関数は積分区間の内部に特異性がなければ端点に特異性をもっていてもかまわない.われわれは昨年度の研究において,不定積分自体に二重指数関数型変換を適用し,変換後の被積分関数をsinc近似することによって効率の高い新しい方法を導くことに成功した.これで本研究の基本的な最初の段階は達成したことになる.今年度は引き続いて,不定積分を計算する近似公式をVolterra型積分方程式の数値近似解法に適用し,新しい効率の高い方法を導いた.併せて,従来の定積分に対する二重指数関数型公式を利用してFredholm型積分方程式に対するやはり効率の高い数値近似解法を得た.これら積分方程式に対する数値解法の成果は国際誌に発表した.さらに,この方法を常微分方程式の境界値問題および初期値問題に提供して,効率の高い方法を得ることができた.これらの成果の一部はやはり国際誌に発表した.この方法は非線形連立の積分方程式に拡張し,それから非線形常微分方程式の解法を導くこともできる.すでにいくつかの例で成功しているが,今後はより広い範囲の問題に適用可能な方法を開発し,さらには微分代数方程式の新しい解法の開発へと進んでいきたい.
|
Research Products
(3 results)