2003 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリート構造物の高寿命化と信頼性向上に関する産学融合連携型研究
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15631006
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小野 紘一 京都大学, 国際融合創造センター, 教授 (00283622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 義信 京都大学, 工学研究科, 助手 (10362451)
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Keywords | 延命化 / 橋梁 / 産学連携 / 軸重測定 / 塩害 / 疲労 / アルカリ骨材反応 |
Research Abstract |
1.維持・管理の現状,特に点検技術,健全度評価技術,劣化予測技術,対策工選定に係わる課題の抽出 本研究で対象とする劣化を,疲労,塩害,アルカリ骨材反応の3つに分類し,それぞれの劣化について,1)点検技術,2)健全度評価,4)劣化予測,5)対策工における課題を調査した.その結果疲労については,簡易的に軸重を推定するモニタリングシステムが必要であることが明らかとなった.アルカリ骨材反応については,予測手法の適用範囲など予測手法そのものについて明確にされていないという現状が明らかとなった.さらに塩害については,劣化予測のための対策工の客観的なデータベース化が必要であることが明らかとなった.またそれぞれの劣化における健全度評価法についても,合理的な評価が行われていないことが明らかとなった. 2.モデル橋を用いての実証 抽出された課題について,実橋を用いた実証を行った.まず疲労を呈するA橋について,各種センサを配置しモニタリングシステムの構築と軸重推定のための必要項目の抽出を行った.特にA橋については疲労劣化に対しての補修・補強が随時行われており,これと平行してたわみ計測やひずみ計測等を行い最重要項目の抽出と補修効果の確認を行った.また軸重推定に必要なデータ項目の絞込みを行い,推定システム構築の基礎データを確保できた.アルカリ骨材反応が問題となるB橋に対しても,劣化予測式を踏まえた目視調査を行い問題点を抽出した.また塩害が問題となるC橋については,劣化が生じている補修箇所を目視調査により確認し,追跡調査を行う箇所を選定した.これらの結果は将来的な産学連携プロジェクトへ応用する予定である.
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