2004 Fiscal Year Annual Research Report
RSVPを用いたMobile-IPにおける帯域予約方式の実現
Project/Area Number |
15650008
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
海老原 義彦 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (00101155)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 成伴 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教授 (20272180)
|
Keywords | RSVP / Mobile-IP / 代替経路 / 資源予約済経路 / クライアント移動時 / 帯域保証 / 資源予約プロトコル / モバイルネットワーク |
Research Abstract |
本研究では,Mobile-IPを用いたモバイルネットワーク環境において,RSVP(ResourcereSerVation Protocol)を用いた通信帯域予約を実現することが目的である.これを実現するための障害として,[1]クライアント移動時における帯域保証の問題,及び,[2]サーバ移動時における帯域保証の問題がある. 昨年度の研究では,研究目的に示した[1]の問題を解決することを目的とした.そして,クライアントが移動した際にRSVPで帯域予約した経路の切り替えを高速に実現するため,サーバとクライアント間の新たな最短経路による帯域予約が完了するまでの間,最短経路による帯域予約作業よりも高速に切り替え可能な代替経路を用いて帯域保証を行うプロトコルを提案した.この代替経路はこれまで利用していた帯域予約経路の一部を利用するものであり,その経路の一方の端はサーバである.もう一方の端のノードをFN(Forwarding Node)と呼び,ここと移動後のクライアントの間の経路を帯域予約することで代替経路の帯域保証が完了する. 本年度の研究では,上記で提案したプロトコルで用いられるメッセージ形式やこれらに基づく代替経路の具体的な予約手続きを提案するとともに,本方式をネットワークシミュレータ上に実装し,その通信性能を測定した.その結果,パケット損失率が従来方式よりも大幅に減少する他,経路再構築に要する時間もかなり削減されることが分かった.また,メッセージのやり取りに伴うオーバヘッドの見積もりを行った結果,特に定常状態においては従来方式とほぼ同等のメッセージ通信量しかないことも分かった. 最終年度の次年度には,更なる検証実験を積み重ねるとともに,[2]で示したサーバ移動時における問題点の改善を目指す予定である.
|
Research Products
(1 results)