2003 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータ・アニメーション自動生成のための「動作」データベースの開発
Project/Area Number |
15650017
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
牧之内 顕文 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (30221576)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾下 真樹 九州工業大学, 情報工学部, 講師 (20363400)
|
Keywords | コンピュータアニメーション / 動作データ / オブジェクト指向データベース / 自然言語処理 |
Research Abstract |
本研究は、人間の「動作データ」をオブジェクト指向データベースで管理することで、コンピュータアニメーションを容易に制作できるようなシステムの開発を目標とする。一般に、動作データの制作には多大な労力が必要であるが、現在は、多数のキャラクタの様々な動作データを効率的に管理できるようなシステムが存在しないため、一度作成された動作データはほとんど再利用されていないのが現状である。 本研究では、オブジェクト指向データベースを利用し、各キャラクタを1つのオブジェクト、各動作を1つのメソッドとみなして、キャラクタに継承の仕組みを導入することによって、多数のキャラクタとその動作データを効率的に管理する手法を提案する。また、ユーザが脚本のト書き風の文章を入力すると、自然言語解析を行って、自動的に適切な動作データを検索して入力文章のアニメーションを生成するようなシステムを開発する。動作データを検索するため、動作データには、データベース登録時に、動作主格・対象格・道具格・源泉格といった格フレーム情報を付与しておく。 本年度は、動作データベースのための動作データ・格フレーム・キャラクタなどの基本データ構造の設計、及び、本システムのための自然言語処理について研究を行い、プロトタイプシステムを開発した。本年度のプロトタイプシステムでは、データベースシステムは利用せず、プログラム起動時に全てのオブジェクトを読み込む仕様とし、今回開発した自然言語解析や動作データの検索処理が正しく動作することを確認した。 来年度以降の計画としては、実際のオブジェクト指向データベースシステムを利用して、大量の動作データを使った実験・評価を行っていく予定である。また、動作データをなめらかに接続して自然なアニメーションを生成する機能、一度生成されたアニメーションを自然言語による指示で修正する機能、などを開発していく予定である。
|