2004 Fiscal Year Annual Research Report
嚥下リハビリテーションを目的とした喉頭運動の測定と喉頭挙上力の評価
Project/Area Number |
15650111
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
林 豊彦 新潟大学, 工学部, 教授 (40126446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 康雄 新潟大学, 工学部, 助手 (00323957)
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Keywords | 嚥下 / 嚥下障害 / 喉頭運動 / 筋電図 / 嚥下音 / VF装置 |
Research Abstract |
1.SFN-1とビデオX線装置との同時測定 開発したシステムSFN-1とビデオX線装置(VF装置)との同時測定を行い,SFN-1から得られる出力波形データと食塊および嚥下諸器官の動きとの対応を求めた.被験者は健常男性3人とし,被験飲料には水溶性バリウム10mlを用いた.被験者の姿勢は椅坐位とした.被験者に被験飲料を口に含ませ,合図とともに一気に飲み込ませた.VF画像の特徴時刻を「喉頭蓋閉鎖」と「食塊先端の下顎骨下縁通過」の2つとした.測定データから次の結論が得られた:1)特徴時刻の再現性は高かった;2)食塊先端の下顎骨下縁通過後に下から3番目のセンサ前を通過し,その直後に喉頭蓋が閉鎖する傾向が認められた. 2.喉頭挙上力の定量評価 前頸部を圧迫して喉頭運動に負荷を与え,与える前後の喉頭運動のパラメータを比較した.圧迫しても運動の変化が少ないならば,喉頭の挙上力が強いものと考えられる.被験者は健常男性8人とし,被験食品のない空嚥下とした.被験者の姿勢は椅坐位とし,合図とともに空嚥下をしてもらった.前頸部の圧迫は,センサ部を固定するバンドの張力を高めて与えた.結果を以下にまとめた:1)前頸部の圧迫により,喉頭挙上後期の時間が有意に延長した;2)延長はわずかな圧迫で生じ,それ以上増やしても変化は少なかった.以上の結果から,前頸部の圧迫による喉頭挙上後期の時間延長により,被験者の喉頭挙上力を定量評価できる可能性が示唆された.
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Research Products
(2 results)