2004 Fiscal Year Annual Research Report
球技スポーツ選手のトレーニングプログラム開発に関する研究-間欠的運動中のエネルギー代謝特性と筋疲労発現の観点より-
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15650132
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
古川 拓生 国立大学法人筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (80274869)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 昭 国立大学法人筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (60172269)
荻田 太 鹿屋体育大学, 体育学部, 助教授 (50224134)
田巻 弘之 鹿屋体育大学, 体育学部, 助教授 (40253926)
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Keywords | 最大無酸素性パワー / 高強度間欠的運動 / 間欠的全力パワー発揮 / 酸素借 / 球技選手 |
Research Abstract |
【目的】本研究の目的は、昨年度行った実験結果をもとに、エネルギー代謝応答並びに筋疲労特性の両面を考慮した、球技スポーツ選手に対する新たな体力トレーニングプログラムを開発することであった。 【方法】被検者は、健康な成人男性7名(22±1歳)であった。運動は自転車エルゴメーターを用いて行われた。トレーニング内容は、サッカーゲームの分析および昨年度の結果から5秒の運動を10秒の休息時間を挟んで5回繰り返すインターバル運動とし、これを2セット行った。強度は10秒程度で疲労困憊に至る強度(250〜310%VO2max)に設定した。尚、トレーニングは週4回、4週間行われた。トレーニング効果の評価は、最大酸素摂取量、最大酸素借、最大無酸素パワー、間欠的全力運動パフォーマンス、30秒運動パフォーマンス、大腿容積から評価した。 【結果及び考察】本トレーニング後、大腿容積と最大酸素摂取量には有意な変化は認められなかった。一方、無酸素性エネルギー供給能力の指標である最大酸素借18%、最大無酸素性パワーは5%の有意な増加が観察された。また、間欠的全力運動時の総仕事量も有意に増加し、特にこの増加は前半の5セットにおけるパワーの増大に起因するものであった。30秒運動パフォーマンスも有意に向上し、これは酸素摂取量の増加によるものではなく、酸素借の増大にのみ起因するものであった。以上の結果より、本実験で用いた高強度短時間の間欠的運動トレーニングは、総運動時間わずか2分に満たないトレーニングではあるが、最大パワー、全力パワー発揮の反復能力、最大無酸素性エネルギー供給能力など、球技選手に必要なダッシュ能力そのもの、及びそれを繰り返す能力を向上させ、球技選手の競技力向上に寄与できるトレーニングプログラムであることが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)