2004 Fiscal Year Annual Research Report
口腔および顔面に出現する喫煙者に固有の所見が喫煙への意識に及ぼす影響
Project/Area Number |
15650145
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
劉 中憲 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (00330960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
埴岡 隆 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (00144501)
金崎 信夫 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (60099041)
松尾 忠行 福岡医療短期大学, 歯科衛生科, 講師 (00258584)
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Keywords | 喫煙 / 健康教育 / 動機づけ / 口腔保健 / 禁煙 / メラニン色素 / 歯肉 / 認知 |
Research Abstract |
喫煙は、肺がん、心疾患など全身の健康に悪影響を及ぼす。さらに、喫煙の害は、口腔がんや歯周病など口腔にも及ぶ。口腔・顔面への喫煙の悪影響を示すことは、審美にかかわり自分で見えることから、女性や若年者の喫煙率の低減に効果的であると考えられている。タバコ箱には、喫煙の減少を目的として、画像による警告表示が諸外国で採用されつつある。カナダでは実際にタバコの箱の50%を用いて警告表示が行われ、口腔の画像が、防煙と禁煙の動機づけで高い効果があると指摘された。そこで、本研究ではカナダでタバコ箱に採用されている健康影響の警告画像から、日本人の防煙・禁煙に役立つと思われるものの調査を行った。 調査対象は、972名(男292名、女性665名、不明15名)で、内訳は、福岡市歯科医師会主催きらめきキャンペーン参加者(187名)、歯科医院受診患者と小児患者の保護者(89名)、自衛隊職員(194名)および、高校生(502名)であった。カナダのタバコ箱で用いられた口腔、脳卒中、男性性的不能、心臓疾患、肺がん、妊婦、出生児、子供の受動喫煙の8種類の警告表示および警告文言の日本語訳を表わしたパネルを調査対象者に提示し、調査対象者が「喫煙をやめるきっかけ」になりそうだと思われる画像を2つ選択させアンケート調査を行った。なお、非喫煙者は自分が喫煙しているものとして選択させた。今回は、カナダでは肺ガンの自分自信の健康を損ねる画像表示が圧倒的だったのに対して、女性の回答が大多数であり、妊婦中の喫煙が圧倒的に多く、胎児への影響と、受動喫煙の乳児への影響であり、若年女性の出産への関心の高さが影響していると思われる。 一般的に喫煙者は自分の健康に対することにしか興味を示さず、非喫煙者は、自分自身の健康の事に限らず、周りの環境に目を配る者が多く、若年者や妊産婦に対してタバコの悪影響を心配する傾向が多く認められる。
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