2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15651035
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
鈴木 敦巳 熊本大学, 工学部, 教授 (50040390)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北園 芳人 熊本大学, 工学部, 教授 (40094007)
林 泰弘 熊本大学, 工学部, 助手 (50274692)
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Keywords | 干潟底質 / 潮汐エネルギー / 海水透過 / 浄化実験 |
Research Abstract |
本研究の最終目的は、クリーンな潮汐エネルギーを動力源として、ゆっくり持続的に現存の底質を再生する、所謂環境共生型の干潟再生技術を開発することにある。 今回申請の研究は、その基礎的研究として、富酸素海水を底質に透過させることによる底質CODの改善効果とその機構を明らかにすると共に、その結果が干潟再生技術開発へ発展する可能性を探る事を目的とする。 16年度は室内バッチ試験と室内カラム試験で、海水と底質の酸素交換特性を調べた。バッチ試験とカラム試験では、海水透過によって底質浄化が可能である事が判明した。即ち、COD原因物質のほぼ2/3が海水に溶けだし、残りの1/3が酸化されている事が判明した。また、現地海水透過カラム試験では、観測期間が119日と短かったが、カラム底部の底質には明らかに海水透過によるCODの低下が認められた。しかし、現地カラムでも、浸透圧によるカラム内の底質圧密により、透水性の低下傾向が認められた。 17度は、実験手法を改善によるCOD測定精度の向上と好気性微生物の影響を調べる事を試みた。また、現地試験では、16年度設置のカラムの観測を約1年まで続けるとともに、さらにカラム内壁による内部底質の拘束を低減して圧密による透水低下傾向を緩和する目的で大口径カラム透過装置1基を設置して観測を行なった。 室内試験の結果として、結果として、前年度の傾向を確認し得たと共に、好気性微生物の活性が無視できない事が明らかになった。現地試験では、まだ観測期間が短いので明確な結果は得られていないが、大口径にした事による内部底質の拘束は軽減したように見受けられた。さらに長期間の観測を続ける必要がある。
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Research Products
(1 results)