2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15651036
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
藤原 和人 熊本大学, 工学部, 助教授 (50219060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅川 牧夫 熊本大学, 教育学部, 教授 (60040060)
廣江 哲幸 熊本大学, 工学部, 教授 (90218826)
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Keywords | 魚類粘質物 / 糖タンパク質 / シラネート結合材 / 表面結合強度 / ジェット / 細管 |
Research Abstract |
水中生物の粘質物の特徴を知るため、ウナギとアユの粘質物に含まれている粘質物からクロマト法によって主要構造を形成している糖タンパク質(N-アセチルノイラミン酸と,Nアセチルガラクトサミンの二糖の糖鎖がポリペプチドとO配糖体結合した構造)を細管(内径0.1mm〜0.3mm)の内面に塗布し、この糖タンパク質膜構造の力学的性質を調べた。結合材については、6種類のシラネート材を用い糖タンパク質との整合性を調べた。細管内面への均質に塗布を行うにあたり、評価が難しく静置法や流動状態を保ちながら接合させる方法を試みた。糖タンパク質の接着強度の高さを確認するにあたり高圧の流れを実現する必要があり、衝撃による高速加速技術によってウォータージェットを発生させるシステムを考案した。また菌細胞破砕による核酸量を測定から糖タンパクの抵抗低減効果に関する細菌接着の関与については、本膜生成に関する限り小さいものであった。 抵抗低減効果については、魚の生活形態と低減率を比較して考えると、魚の移動速度が高いほど糖鎖の数が多く親水的であり抵抗低減効果が大きい。糖鎖の水分子単体に及ぼす単純な分子動力学的なモデルでは、この親水性と抵抗低減効果を説明できなかった。今後は糖鎖と弱い結合力で引き付けられた水分子と他の水分子の間の力学的関係について調べる必要がある。糖タンパク質の糖鎖はアミノ基の接着法によって表面に規則的なパターンの配衡を示す場合がある。糖たんばく質膜のSEM写真からも非常に小さな起伏のパターンが見られた。このパターンについて流体力学的・レオロジー的なモデルを構築中である。
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Research Products
(2 results)