2003 Fiscal Year Annual Research Report
考古学教育の理論と方法 -考古資料の教材化を中心に-
Project/Area Number |
15652043
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Research Institution | Osaka City Cultural Properties Association |
Principal Investigator |
岡村 勝行 財団法人大阪市文化財協会, 学芸部・学芸課・係長(学芸第一) (70344356)
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Keywords | 考古学 / 教育 / 文化財 / 教材化 / ハンズオン / public archaeology / heritage |
Research Abstract |
今年度は国内外の考古資料を用いた展示、教育普及活動、ワークシートなど、研究の基礎資料の蓄積に努めた。具体的には博物館一覧やインターネットを利用しつつ、現地へおもむき、教育的な展示、ハンズオン資料やワークシートなどの資料を収集した。 研究発表としては、世界最大の考古学の国際学会であり、考古学教育に関する発表・ワークショップが多いことで有名な「世界考古学会議」(第5回ワシントン大会)に参加した。ここで、"Bridging Archaeology, Heritage and the Public : the Naniwa Archaeological Resource Centre"と題して、大阪歴史博物館の考古学教育の取り組みについて報告をおこなった。この報告は同セッションの中心的な問題提起として行なわれ、世界各地の関係者から、活発な議論が広げられた。会議後には、カナダ、ブラジルなどの研究者から、資料提供を求められると同時に、情報・資料提供を受けた。なお、報告については雑誌"Public Archaeology"への投稿を準備している。また、今回の世界考古学会議参加の副産物として、委員会から日本での中間会議開催を打診され、2005年末〜2006年初めに実施される予定である。このことによって、世界数十カ国の考古学教育に関する事例が収集されるものと期待される。 また、国内では中西裕見子(ケンブリッジ大学)とともに、日本遺跡学会第1回大会発表で「英国文化遺産研究の理論と実践」と題して報告した。この発表の中で、英国の考古学教育の取り組みについて紹介し、文化財研究・担当者から、大きな反響を得た。この報告については『遺跡学研究』第1号に投稿を予定している。 今年度は考古学教育実践例の効率的な収集について、国内外ともに見通しが得られ、今後の理論化に向けての基盤整備をおこなうことができた。
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