2003 Fiscal Year Annual Research Report
地理情報システムを利用した都市域大縮尺水害ハザードマップ試作に関する研究
Project/Area Number |
15652044
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
海津 正倫 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50127883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥貫 圭一 名古屋大学, 環境学研究科, 助教授 (90272369)
岡本 耕平 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (90201988)
溝口 常俊 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50144100)
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Keywords | 水害ハザードマップ / 水害 / 都市域 / 地理情報システム(GIS) / 大縮尺 |
Research Abstract |
平成15年度は,主として東海地域で最近水害被災地となった地区に焦点をあて,実際に水害ハザードマップ作成を試みる対象地区を選定するための作業を進めてきた。選定にあたって,現存するGISデータとリモートセンシングデータの内容を整理・吟味した上で,名古屋市野並地区などを対象地区とした。この対象地区について,ハザードマップ作成に効果的と判断したデータを使いベースマップを作成した上で,現地調査を進めた。この現地調査にあたっては,複数の調査者が同時平行で進める方式をとった。複数人によって並列的に入手されたデータは,調査後に,GISを用いて統合整理された。 実際のハザードマップ作成のプロセスでは,空中写真判読および現地調査に基づく詳細な微地形分類図の作成や現地での聞き取りによる被災状況データの作成などを行った。また,上記の作業に準ずる形て東海地域以外の地域へも作成プロセスの応用を試みた。例えば,佐賀市における試みでは,ハザードマップ作成の上で重要な事柄である市民の防災情報認知度を調査し,市民が身近な避難所やそこまでの経路を知っているか,またその避難所や経路の安全性など,GISデータとして整理することを試みた。さらに,タイ国Hat Yai市でのハザードマップ作成も試みているところである。ここは1999年に大規模な都市型水害の被害を受けており,地図スケールや人文・自然の内容によらず,ハザードマップへのニーズは高い。途上国におけるハザードマップ作成の試験的なものとして,研究を進めているところである。
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