2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15654048
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
野尻 浩之 岡山大学, 理学部, 教授 (80189399)
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Keywords | 超強磁場 / 極限環境 / 計測装置 / 小型化 / パルス磁場 |
Research Abstract |
本研究では、超小型マグネットを開発し、小型のコンデンサバンクを用いてテーブルトップでしかも50テスラとゆう超強磁場を発生する装置を製作する事が研究目標である。本年度は、内径3mmのコイルの設計と磁場発生試験を行い、従来の100分の1程度のエネルギーで50テスラの超強磁場を得ることに成功した。コイルには、高強度の銅銀線材を用いて、シュミレーションにより電磁力と発熱等の評価と最適化を行い、2kJ程度のエネルギーで50テスラが発生できる設計に成功した。その後実際に、コイルの製作と試験を繰り返して50テスラの磁場発生にも成功することが出来た。現在コイルの耐久性等の評価試験を行っているところである。このコイルを用いた実用測定は現在準備中であるが、既にプロトタイプのコイルを用いて放射光で20テスラまでのX線散乱を行い、ポータブルな超強磁場環境を実現する事に成功している。 電源は、現在0.5m^3程度の体積で重量が350kg程度あるのでこれをそれぞれ1/3程度にすることが今後の課題である。そのために、各種の高密度軽量コンデンサの試験を現在行っている。これが実現すれば、電源共々卓上型の装置として完成する事が出来る。また、このコイルを実用計測に用いる場合、低温などの試料環境を整備する必要がある。そのためには、コイルサイズをより小さくしてヘリウムなどに浸けて使用できるように改良する必要がある。また測定系なども小型化する必要があり、現在小型の磁気光測定と磁化測定装置を試作中である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Y.H.Matsuda, Y.Ueda, H.Nojiri, T.Takahashi, T.Inami, K.Ohwada, Y.Murakami, T.Arima: "Application of a portable pulsed magnet to synchrotron radiation experiments"Physica B. (in print). (2004)