2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15654059
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
兼松 泰男 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 教授 (00211855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 正彦 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助教授 (00346181)
中村 亮介 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 共同研究員 (70379147)
濱田 格雄 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 共同研究員 (80379148)
市田 秀樹 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 助手 (50379129)
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Keywords | 光受容蛋白質 / THz |
Research Abstract |
平成17年度の研究において,我々はTHz領域での飽和分光・ホールバーニング分光を行うためのシステム構築,飽和可能性のあるモデル化合物の探索,および,THz領域における生体関連物質の吸収スペクトルの測定を行った.その概要を下記に示す. (1)THz領域での飽和分光・ホールバーニング分光法の開発 現状のテラヘルツ時間領域分光システムを改良し,飽和分光のためのテラヘルツ光源への応用の可能性を探索した.THz波発振のためのダイポールアンテナにダブルパルス化したフェムト秒パルスの導入を行い,THz波の強度の変化についての測定を行い,過飽和現象の測定を行う.本測定に関しては,非線形効果を引き出す十分な強度の獲得が困難であり、その達成を目指して、装置構成の更なる検討を含め、懸案事項が解決されていない. (2)生体試料のTHz吸収分光測定 飽和分光に向けた生体試料について検討をさらに進めたが,THz領域に存在する水の吸収効果が非常に大きいため,その影響をなくすための工夫を行った.結果的には、できる限り水の混入を少なくするために,蛋白質結晶に着目し,反射測定に向けた試料作製法の確立,またそのTHz反射測定の検討を行った.分子集団モードの緩和が強くなく、分離可能なモードの存在可能性があると推定されること、また、蛋白質低振動数モードの解明という測定対象自体の意義に照らして、蛋白質結晶はTHz波非線形分光の対象として適切である。手法(1)の完成を待って、蛋白質結晶へ、その適用を試みる.
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Research Products
(2 results)