2004 Fiscal Year Annual Research Report
負イオン表面電離型質量分析法によるハフニウム同位体比の高精度測定法の開発と応用
Project/Area Number |
15654076
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
牧嶋 昭夫 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (70219301)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 栄三 岡山大学, 固体地球研究センター, 教授 (80201672)
|
Keywords | ハフニウム / 定量 / イオン交換 / 同位体比精密測定 |
Research Abstract |
本年度は負イオン表面電離型質量分析法によるハフニウム同位体比の高精度測定法の開発と応用の第2年度として、ハフニウム負イオンを生成する条件の検討を行なった。フィラメントに白金を用い、100ngのHfを塗布し、イオン化のアクチベーターとしてバリウム、ランタン、トリウムと硝酸銀を塗布し、フッ化水素酸を最後に塗布してビームを出した。その結果、ハフニウムフッ化物イオンをファラデー検出器で、数ミリボルト1分維持することに成功した。 また、試料をフッ化水素酸で分解し、四重極型ICPMSを用いる、B-Zr-Hf-Nb-Ta-Sn-Sb-Mo-Wの同時定量法を確立した。 さらに、この定量用の溶液から、ハフニウムを分離する方法の開発をおこなった。陰イオン交換樹脂AG1X8でチタン・ジルコニウム・ハフニウムに分離し、さらに、U/TEVAという樹脂を用いることによりチタンとジルコニウムを分離することに成功した。この方法により、ハフニウムを80mgの玄武岩試料から回収率87%、ブランク3pg以下で回収することができた。 さらに、スパイクされた試料に対して、マルチコレクターICP-MSを用いたハフニウム高精度同位体比測定法を開発し、上記の方法で実際の岩石試料からハフニウムを分離し、同位体比を測定する方法を確立した。 別に、ハフニウムのフッ化錯イオンは樹脂に吸着しにくいために、あらたに、フッ化水素酸なしで、王水で試料を分解することを検討した。この目的のために容器これをデザインし、特許申請をおこなった。 また、イオン交換樹脂を用いる元素の抽出に関しても新しい方法をデザインし、岡山大学に発明届を提出した。
|
-
-
-
[Journal Article] Lithium, Boron and Lead Isotope Systematics of Glass Inclusions in Olivines from Hawaiian Lavas2004
Author(s)
Kobayashi, K., Tanaka, R., Moriguti, T., Shimizu, K., Nakamura, E.
-
Journal Title
Chemical Geology 212
Pages: 143-161
-
-
-