2003 Fiscal Year Annual Research Report
高気圧非平衡反応性プラズマ制御による新規の球殻構造ナノシリコン物質探索
Project/Area Number |
15654079
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
畠山 力三 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00108474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 孝道 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (80260420)
大原 渡 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80312601)
金子 俊郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30312599)
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Keywords | ナノシリコン / 新規球殻構造物質 / 異種金属原子内包 / 高気圧 / 非平衡反応性 / プラズマ制御 |
Research Abstract |
金属原子内包球状ナノシリコン物質を探索するには、Siイオンから成る高気圧反応性プラズマを生成することが必須であり、初年度の平成15年度では、危険性の高いシランガス以外の安全かつ毒性の少ないSiを含む化合物を探し出し、放電電離・プラズマ化することが最優先である。 1、直径14cm、長さ90cmのSUS製真空容器内にコイル状アンテナを設置し、ガス圧力が各々P_<AR>=35 Pa、P_<TEOS>=15 Paの下で誘導結合型高周波(13.56MHz、最大1kW)グロー放電のAr-TEOS[Si(OC_2H_5)_4]プラズマを生成した(密度〜10^9cm^<-3>、電子温度〜4eV)。OESを用いてプラズマからの発光を分光分析したが、Siの発光スペクトルを見出すことができなかった。しかし、QMSを用いた測定により、TEOSがある程度は解離していることが確認された。 2、より高気圧の反応性プラズマを生成するために、直径5cm、長さ95cmのバイレックス硝子管に銅パイプを巻き付けコイル状アンテナとして、更に直線状SUSパイプを軸上に中心導体として配置して、容量結合支援誘導結合型のハイブリッド放電を行った。 3、Arガス放電プラズマにおいては、P_<Ar>=10Paで密度5×10^9cm^<-3>、電子温度4eVであり、10^3Paまでは比較的安定したグロー放電であったが、10^4Pa台の高気圧下ではアンテナが存在する円柱空間にのみプラズマが局在し不安定であった。 4、TEOSプラズマにおいては、OES測定の結果Siイオンに相当するスペクトルピークが確認され、Arの割合が多いほどSiのピーク強度が増大することが分かった。従って、電離しにくいTEOSはArを補助的に導入したことにより電離し易くなったと言える。 5、中心導体上に堆積したダストをTOFによる質量分析を試みたが、Siクラスターに相当する物質の存在は確認されていない。従って、より高気圧かつ高い投入高周波電力の下でのグロー放電を可能にする新装置を製作し、TEOSよりもOの割合が少ないHMDSO[O(Si(CH_3)_3)_2]を用いて実験を継続している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] G.-H.Jeong: "Cesium Encapsulation in Single-Walled Carbon Nanotubes via Plasma Ion Irradiation ; Application to Junction Formation and Ab Initio Investig"Physical Review B. 68・7. 075410-1-075410-6 (2003)
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[Publications] T.Hirata: "Magnetron-Type Radio-Frequency Plasma Control Yielding Vertically Well-Aligned Carbon Nanotube Growth"Applied Physics Letters. 83・6. 1119-1121 (2003)
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[Publications] W.Oohara: "Pair-Ion Plasma Generation Using Fullerenes"Physical Review Letters. 91・20. 205005-1-205005-4 (2003)
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[Publications] T.Kato: "Single-Walled Carbon Nanotubes Produced by Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition"Chemical Physics Letters. 381. 422-426 (2003)
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[Publications] R.Hatakeyama: "Creation of Novel Structured Carbon Nanotubes Using Different-Polarity Ion Plasmas"Plasma Sources Science and Technology. 13. 108-115 (2004)
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[Publications] R.Hatakeyama: "Material Incorporation inside Single-Walled Carbon Nanotubes Using Plasma-Ion Irradiation Method"IEEE Transaction on Nanotechnology. (in press). (2004)