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2003 Fiscal Year Annual Research Report

電気回路のパルス応答理論を応用する化学反応速度決定法の確立

Research Project

Project/Area Number 15655005
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

山崎 勝義  新潟大学, 理学部, 助教授 (90210385)

Keywords一酸化硫黄 / 二酸化硫黄 / レーザ誘起蛍光 / 振動緩和 / 反応速度定数 / 光解離ダイナミックス
Research Abstract

本年度は,既存の蛍光観測フローセルの改良を行い,分子解離用レーザ光(193nm)と生成ラジカル検出用レーザ光(240〜265nm)を対向に照射し,レーザ誘起蛍光(LIF)を検出できる構造にした。また,レーザ照射窓および観測窓をエレクトロンワックスを利用して取り付ける方式にした結果,セル窓板の清浄を容易かっ速やかに行うことが可能となり,実験時間効率が飛躍的に向上した。これらの改良により,二酸化硫黄(SO_2)の193nm光解離で生成する一酸化硫黄[SO(X^3Σ^-)]の検出限界が1×10^9個/cm^3まで向上した。分光器を用いて波長分解型LIF観測を行い,従来の光学フィルター観測では不可能であったSO(X^3Σ^-)の単一振動準位の検出を実現し,SO_2の193nm光解離において生成しうるSO(X^3Σ^-)のすべての振動準位ν=0〜5のLIF検出に成功した。一方,光解離レーザと検出用レーザの照射時間間隔を自動的に掃引するシステムを自作し,注目単一振動準位にある分子数の経時変化観測を行った。解析式へのフィッティングによる従来法では多準位同時緩和系を解析することがきわめて困難であるが,本研究の電気回路パルス応答理論を応用する解析法によって,ν=1〜5すべての準位に関してSO_2との衝突による振動緩和速度定数(ν→ν-1)を決定することができた。特に,準位ν=2に関しては多量子緩和過程(ν=2→ν=0)の速度定数を初めて決定した。さらに,パルス応答理論にもとづく解析法が,光解離により生成した分子の初期振動状態の決定に有効であることを見出し,準位ν=0〜2に関する光解離直後の生成振動状態分布を明らかにした。次年度は高振動励起分子O_2(ν【less than or equal】20)を対象にして観測および解析を進める予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 山崎勝義: "Vibrational Relaxation of SO(X^3Σ^-,ν=1-5) and Nascent Vibrational Distributions of SO Generated in the Photolysis of SO_2 at 193.3 nm."The Journal of Physical Chemistry. 108・13(予定)(印刷中). (2004)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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