2003 Fiscal Year Annual Research Report
Siインプリンテイング法によるキラル分子孔を持つ光学異性体分離膜の創製
Project/Area Number |
15655039
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
青木 俊樹 新潟大学, 工学部, 教授 (80212372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺口 昌宏 新潟大学, 工学部, 講師 (30334650)
金子 隆司 新潟大学, 工学部, 助手 (90272856)
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Keywords | 光学異性体分離膜 / 脱ピナニルシリル基 / ポリアセチレン / パーベーパレーション / CD |
Research Abstract |
本研究は高分子膜中からかさ高い含ケイ素光学活性基を脱離除去し、そのあとに分子サイズのキラルな空隙が保持されることを期待するものである。 今年度は下記の実験を行った。 (1)ポリ(トリス(ピナニルジメチルシリル)フェニルアセチレン)を合成し、この膜による光学分割を試みた。 (2)ポリ(トリス(ピナニルジメチルシリル)フェニルアセチレン)膜からピナニルジメチルシリル基を脱離させ、反応条件の最適化を行った。 (3)(2)で得られた膜のCDを測定した。 (4)(2)で得られた膜の光学異性体選択透過性を測定した。 その結果、下記の知見が得られた。 (1)ポリ(トリス(ピナニルジメチルシリル)フェニルアセチレン)膜による光学分割を実現できた。 (2)ポリ(トリス(ピナニルジメチルシリル)フェニルアセチレン)膜からピナニルジメチルシリル基を完全に脱離させることができた。 (3)(2)で得られた膜でCD吸収が観測された。 (4)(2)で得られた膜の光学異性体選択透過性を確認した。 以上のことから、次の点が明らかになった。 光学活性基を除いたあともこの高分子膜はキラルであり、光学分割能を有する。 今後、ポリマー主鎖の種類を変えるなどしてさらにこの現象の一般性を検討する。
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Research Products
(1 results)