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2004 Fiscal Year Annual Research Report

酵素モデルらせん型分子のinduced-fit

Research Project

Project/Area Number 15655052
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

松田 建児  九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (80262145)

Keywordsフォトクロミズム / 自己組織化 / 不斉情報
Research Abstract

本年度は、両親媒性置換基を持つジアリールエテンのフォトクロミズムについて検討した。両親媒性の置換基としてはポリエチレングリコール鎖を選んだ。親水性の測鎖と疎水性のコアからなるこのような分子は水などの極性溶媒中で会合状態を取り、特異な挙動が期待される。合成した化合物は温度を上げると45℃付近で白くにごる挙動が認められた、転移温度は開環体が47度であったのに対して、閉環体は41度であった。フォトクロミズムに伴う異性化によって閉環体となることで、転移温度が6℃小さくなることが明らかとなった。これは、閉環体の方が疎水性相互作用が強く、転移温度が低くなったことを意味している。また、この会合状態について、温度可変NMR、動的光散乱、原子間力顕微鏡を用いて詳細な検討を行った。その結果、100nm程度の会合体が生成していることが明らかとなった。温度を上げることによる白濁は会合が緩むことによって会合体のサイズが大きくなっていることが原因であると示唆された。また、キラル源となるメチル基を導入した分子についてCDスペクトルを測定した。酢酸エチル中では、フォトクロミズムに伴うCDシグナルは観測されなかったが、水中では、開環体では観測されなかったCDシグナルが閉環体において可逆に観測されることが明らかとなった。閉環体は2種のジアステレオマーを生成するが、ジアステレオ選択性は観測されなかったことから、観測されたCDシグナルは、閉環体が作るキラルなナノ構造体に由来すると考えられる。溶液中でキラル情報を光で可逆に変換することができた。

  • Research Products

    (5 results)

All 2005 2004

All Journal Article (5 results)

  • [Journal Article] Photochromism of Dithienylethenes Containing Fluorinated Thiophene Rings2005

    • Author(s)
      K.Higashiguchi
    • Journal Title

      Eur.J.Org.Chem. 2005,(1)

      Pages: 91-97

  • [Journal Article] Photochromism of Diarylethene-capped Gold Nanoparticles2004

    • Author(s)
      K.Matsuda
    • Journal Title

      Chem.Lett. 33,(4)

      Pages: 456-457

  • [Journal Article] Photochromism of Metal Complexes Composed of Diarylethene Ligands and ZnCl_22004

    • Author(s)
      K.Matsuda
    • Journal Title

      Inorg.Chem. 43,(13)

      Pages: 3774-3776

  • [Journal Article] Diarylethene as a photoswitching unit2004

    • Author(s)
      K.Matsuda
    • Journal Title

      J.Photochem.Photobiol.C 5,(2)

      Pages: 169-182

  • [Journal Article] 一つの分子の抵抗を測定する新機軸2004

    • Author(s)
      松田 健児
    • Journal Title

      化学 59,(9)

      Pages: 58-59

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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