2004 Fiscal Year Annual Research Report
層状オクトシリケートの有機修飾による新規ケイ酸塩骨格の構築
Project/Area Number |
15655075
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
黒田 一幸 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90130872)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 義之 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50196698)
下嶋 敦 日本学術振興会, 特別研究員(PD)
板垣 哲朗 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (40350459)
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Keywords | 層状ケイ酸塩 / ハイブリッド / シラン系化合物 / 表面修飾 |
Research Abstract |
1)アルコキシシリル化オクトシリケートの加水分解による2次元および三次元ケイ酸骨格の分子操作 層状ポリケイ酸塩の一種であるオクトシリケートにアルコキシトリクロロシラン類でシリル化することにより、アルコキシクロロシリル基が層表面に規則的に配列して固定化した。さらにアルコキシ基およびクロロ基を加水分解し、Si-OH基へ転換することでケイ酸ナノ構造を構築した。得られた構造について詳細に検討したところ、加水分解の際に用いる溶媒を変化させることにより、得られるケイ酸ナノ構造を2次元構造と3次元構造とに作り分けることが可能であることが分かった。本手法は、各段階(層状ポリケイ酸塩・シリル化剤・加水分解条件)で様々なシリカナノ構造を調整が可能であるという特長を有し、より設計性の高いシリカ構造の構築が可能である。今後、結晶構造が明確な様々な層状ポリケイ酸に本手法を適用し、新たなナノ構造の構築を試みるとともに、得られた構造と機能(吸着能・触媒能)との相関について検討する。 2)フェニレン架橋化オクトシリケートの合成 上記の系で、層間の三次元化はSi-O-Si結合で架橋していたが、層間を有機基で架橋する系への展開を試みた。架橋する有機種を剛直なフェニル基とすることによって、ケイ酸層と架橋有機分子との間にナノ空間を作り出すことに成功した。本手法により得られたナノ空間は、規則的なケイ酸表面と有機分子に規則的に囲まれており、吸着能などに特異的な影響を与えると予想される。今後、有機基やケイ酸構造を精密に設計することで、より精緻に構造を設計することを計画している。
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Research Products
(3 results)