2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15655084
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森 章 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (70038602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 勘二 九州大学, 先導物質化学研究所, 助手 (00281452)
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Keywords | ケプラー型結晶 / ポリマー液晶 / トロポノイド液晶 / ツイン型2量体液晶 |
Research Abstract |
防弾チョッキなどに使用されているケブラー遷移で代表されるように,主鎖型液晶ポリマーは高性能材料として実用化されている。また,測鎖型液晶ポリマーは高機能性材料としてアゾベンゼン誘導体の記録材料としての検討が盛んに行われている。 本研究では、トロポノイドを中心コアにするケブラー型新規トロポノイド液晶ポリマーや液晶ポリマーを目指した新規モノマー液晶などを合成することを目的とした。極性構造の寄与の大きなトロポン環にアルコキシ鎖などの非極性基を導入すると,ミクロ相分離を起こすことと,トロポン環の双極子モーメントを打ち消すように分子がhead-to-tail型で配列するためにスメクチック相を優先的に発現する。このことに着目していくつかのトロポノイド液晶化合物を合成し、対応するベンゼノイドより液晶性に優れていることを見出している、 先ず,トロポノイドツイン型2量体を合成し,対応するベンゼノイドより優れていることを明らかにした。続いて,トロポノイドが液晶ポリマーのコアに成り得るかを調べた。5-ヒドロキシトロポロンと塩化アルカンジオイルから合成した単環性トロポノイドポリマーは,ネマチック相を発現したが,対応するベンゼノイドは非液晶であった。分子量分布の広いトロポノイドオリゴマーを分取して,分子量分布を狭くすると,液晶性が消失した。低分子量オリゴマーの存在が,液晶性の誘起に繋がったと解釈した。次に,ツイン型2環性オリゴマーの場合は非液晶であったが,分子量分布をある程度揃えると,液晶性が発現した。現在,3環性オリゴマーを合成している。また,5-アミノトロポロンや2,5-ジアミノトロポンをコアにしたモノマー及びポリマー液晶を合成し、液晶相が発現することを確認している。
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