2003 Fiscal Year Annual Research Report
UHV-TEMを用いたLa注入シリコンナノドットアレイ電界発光素子の開発
Project/Area Number |
15656013
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
木村 吉秀 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70221215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永富 清隆 大阪大学, 助手 (90314369)
吉田 清和 大阪大学, 教務職員 (50263223)
佐藤 了平 大阪大学, 教授 (80343242)
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Keywords | シリコンナノドット / 電子線照射 / 希土類金属 / 発光中心 / 超高真空電子顕微鏡 / 真空蒸着 |
Research Abstract |
電子のエネルギーによるシリコン酸素間の結合を切ることで、電子線照射による直接露光で酸化シリコンにシリコンナノ粒子を形成する事ができる。ここに希土類のランタンを蒸着し、高エネルギーの電子照射によりランタンの注入を行う。本年度は、ナノドットの形成ができる現有する超高真空透過型電子顕微鏡に、超高真空を破ることなくランタンの蒸着ができるように、試料予備排気室の改造を行った。アルミニウムを用いて蒸着状況を確認した所、真空度の若干の低下が見られたものの、マイナス7乗パスカルの真空度を維持することができた。試料以外の部分に蒸着金属が着き、真空内の可動部分の動作不良が発生したため、遮蔽版を追加して対処した。一方、この電子顕微鏡は透過型であるため、電子ビームの走査を行う事ができないため、偏向コイルを用いて電子線を走査できるように改造した。ビームブランカーが無いためナノ粒子作製位置より急速にビームを動かす事で対処した。また、停止位置での揺れが残存していたため、所望の位置にビームを固定する事ができなかったが、この原因は偏向コイルの応答が10kHz程度から鈍化するためであると判明したため、その分を補正した波形を加える事で対処することでこの問題の解決を行う事ができる。以上の改造を行い、次年度より実際のシリコンナノドットの作製を行い、ランタン注入による発光素子の開発を試みる。
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