2003 Fiscal Year Annual Research Report
超音波励振磁性振子を利用したナノ領域評価のための局所渦電流場形成技術の開発
Project/Area Number |
15656026
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坂 真澄 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20158918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 和洋 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50312616)
江 鐘偉 山口大学, 工学部, 教授 (60225357)
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Keywords | ナノ計測 / 磁性体振動子 / 導電性材料 / 圧電高分子薄膜 / 超音波振動 / 渦電流 / 導電率 / 透磁率 |
Research Abstract |
本研究は超音波励振型の磁性体振動子を開発し、これにより制御可能な局所渦電流場を形成して、ナノ領域における電磁気特性評価を実現する学術的基盤を構築することを目的とする。平成15年度は以下のような研究実績を得た。 1、超音波励振磁性振子による局所渦電流場形成の検討 磁性体材料を導電性材料表面で揺動させた際の周期を様々な磁性体材料と対象材料との組合せで計測し、磁性体材料の揺動周期が対象材料表面層に形成される渦電流場の分布に起因して変化することを確認した。また同様の実験を様々な磁性体材料と対象材料との相互位置関係において計測し、磁性体材料の揺動周期が揺動角度によっても変化することを確認した。さらにこの知見に基づき、ナノ領域において導電性材料表面層に制御可能な局所渦電流場を形成するための磁性体振動子の製作について検討した。磁性体振動子はTiを母材とする薄層構造にすることとし、一次加工には集束イオンビーム装置を用いることとした。またこの磁性体振動子の超音波励振のために圧電高分子薄膜の利用について検討した。 2、電磁場解析による局所渦電流場理論モデルの検討 局所渦電流場により対象材料の電磁気特性、(導電率、透磁率)を評価するため、超音波励振磁性体振動子により形成される局所渦電流場の理論モデルについて検討した。理論モデルで扱う物理パラメータを磁性体振動子の磁気特性、振動特性、幾何学形状等に分類するとともに、数値解析を行う物理パラメータの範囲について検討した。
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[Publications] Hironori Tohmyoh, Masumi Saka, Tsuyoshi Akaogi: "High-Resolution Acoustic Imaging of IC Packaging Defects under Dry-Contact Conditions"Proceedings of the 2004 ASME International Mechanical Engineering Congress. (発表予定). (2004)