2003 Fiscal Year Annual Research Report
外力作用下での乱流混合反応機構の解明と高機能型反応器の開発 ―高効率マイクロリアクターと無剪断反応器の開発に向けて―
Project/Area Number |
15656050
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小森 悟 京都大学, 工学研究科, 教授 (60127082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 靖仁 京都大学, 工学研究科, 助手 (40346078)
長田 孝二 京都大学, 工学研究科, 講師 (50274501)
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Keywords | 反応乱流 / 乱流混合反応 / 混合促進 / 反応器 / 外力 / 浮力対流 |
Research Abstract |
本研究は、不安定な密度成層状態下で発生する浮力対流や超音波等により誘起される流体運動等、外力により引き起こされる流れを利用して無せん断状態あるいはマイクロ流路などの特殊な流動場での乱流混合反応促進技術を開発すること、および、現実の反応装置内で要求される反応物質の供給法、反応器の形状等の変化に伴う反応収率の変化を即座に予測することを可能にするための(外力を伴う反応器内での濃度場と速度場を数値計算により求めることを可能にする)数値シミュレーション(CFD)コードの開発を行うことを目的とする。 まず初年度は、浮力対流等を伴う密度成層下にある高レイノルズ数と高シュミット数を有する液相の化学反応を伴う乱流場の数値シミュレーション壷可能にするラージエディシミュレーション(LES)と呼ぶ数値計算手法を開発した。さらに、安定、不安定温度成層を有する液相の格子乱流場での混合反応実験をレーザ螢光法による反応物質の瞬間濃度測定およびレーザドップラー流速計による二方向瞬間流速測定をベースにして行い、反応生成物の時間平均濃度、濃度変動強度、濃度フラックス等の濃度統計量を評価した。この液相の格子乱流場での濃度統計量の実測値とLESによる数値シミュレーション結果とを比較検討した結果、良好な一致を得た。これより、本研究で開発したLESは、乱流場の混合反応機構を良好に予測することが可能な信頼性の高い数値シミュレーション手法であることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)