2003 Fiscal Year Annual Research Report
気体カー効果を利用した電力機器の非接触部分放電検出・診断技術に関する基礎研究
Project/Area Number |
15656071
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
日高 邦彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90181099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 成居 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10114646)
熊田 亜紀子 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (20313009)
千葉 政邦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (20011140)
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Keywords | 気体 / カー効果 / 電界 / 非接触 / 測定 / 電力機器 / 部分放電 / 診断 |
Research Abstract |
本研究は、気体カー効果を用いた空間電界の非接触測定法を利用して、電力機器の部分放電の検出、診断手法の開発を目的としている。今年度は、測定システムの設計、試作を行い、大気圧空気中の空間電界を気体カー効果により非接触で測定する手法を確立した。 具体的には、まず、システムにおける光の偏光状態の設計および最適位相変位角、動作点の算出・決定を行った。続いて、多重反射ミラーユニットの設計、製作、および、レーザ光束位置調節機構の設計、製作を行った。気体のカー定数は極めて小さく、電界測定への応用は困難とされるので、S/N比を向上させるため、光源に位相変調器を組み込み、光学的に信号を変調させる位相変調方式を使用した電界測定システムを考案した。また、高電圧印加部として、交流高電圧発生器の設置、調整、および電極の設計、製作を行った。 試作した測定システムの基本特性試験および理論特性との比較検討を行った。交流高電圧を用いて、平等電界(平行平板電極)の電界分布を実測することにより、測定感度及び位置分解能特性について、理論特性との比較検討を行った。 更に、システムの感度下限を算出するために、大気圧空気の代わりにポッケルス結晶Bi_4(GeO_4)_3を挿入した実験を実施した。ノイズレベルの3倍を感度下限とした場合に、本測定システムでは、その値は2.7kV/cmであることを明らかにした。
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Research Products
(1 results)