2004 Fiscal Year Annual Research Report
微生物を利用した再生骨材の製造とその品質に関する研究
Project/Area Number |
15656103
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐藤 太裕 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00344482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 靖彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60261327)
伊藤 正澄 アグロ技術株式会社, 技術開発部, 部長
松村 宇 北海道立北方建築総合研究所, 生産技術部・技術材料開発科, 研究員
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Keywords | 微生物 / 再生骨材 / 劣化 |
Research Abstract |
本研究は,バクテリアリーチングにおいて利用されてきた方法を基本とし,微生物を利用して再生骨材を製造し,その品質を明らかにすることで,再生骨材の製造に微生物を利用することの有用性を示そうとするものである. 本研究において,多種多様な微生物の中から硫黄酸化細菌と鉄酸化細菌に着目した基礎実験を行った.すなわち,細菌の有無,骨材の有無,コンクリート塊の大きさ,炭酸化の有無がペースト及びモルタルの劣化度に及ぼす影響を実験的に明らかにした.得られた知見を以下に列挙する. ・硫黄酸化細菌及び鉄酸化細菌が増加すると培地のPHを低下させ,モルタルをよく剥離させ,カルシウムイオンを溶脱させる. ・硫黄酸化細菌と鉄酸化細菌の活動は,コンクリート塊のサイズが5-20mmの範囲の方が,5mm以下の範囲よりも活発化した.これは塊のサイズが小さいと培地に溶け出すアルカリ量が多くなるためである.それゆえ,微生物を摂取する前に炭酸化させた方が良い. ・硫黄酸化細菌と鉄酸化細菌が骨材に及ぼす影響は工学的に無視できる. ・酸性硫黄温泉水を培地として利用した場合,効率よくカルシウムイオンを遊離させることができる.しかし,コンクリート塊の表面に生成される腐食性生物が硫酸イオンの浸透を阻止する為,反応速度が著しく低下する.
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Research Products
(1 results)