• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2004 Fiscal Year Annual Research Report

コンクリートからの長期重金属溶出評価手法に関する研究

Research Project

Project/Area Number 15656106
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

河合 研至  広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90224716)

Keywordsコンクリート / 重金属 / 溶出試験 / 評価方法
Research Abstract

本研究では,意図的に重金属を添加したモルタル供試体を作製した.銅,亜鉛,鉛の3種類を重金属として使用し,添加量は8kg/m^3として,いずれも試薬の硝酸塩を用いた.モルタルの水セメント比は,0.40,0.60とした.溶出試験は環境庁告示13号試験(以下,13号試験),DEV S4試験(以下,DEV試験),タンクリーチング試験(以下,TL試験)について実施した.各溶出試験において液固比等の試験条件が異なるため,試験結果は単位試料質量あたりの溶出量で整理し,比較検討を行った.TL試験より,いずれの重金属を含有した供試体においても,溶出は浸漬初期に急増しその後は漸増する傾向が認められ,重金属の溶出は拡散が支配的であると考えられる.また,銅,亜鉛に比べて鉛の溶出量が極めて多く,重金属の種類によりコンクリート中における固定形態が相違することがうかがえた.さらに,溶出量と水セメント比の関係では,いずれの重金属においても水セメント比の高い0.60の方が溶出量は多く,重金属の塩化物塩を用いた既往の研究とは異なる結果を得た.さらなる詳細な検討は必要であるが,重金属塩の形態によっても,コンクリート内部における固定形態や溶出挙動は異なることが示唆された.TL試験結果を13号試験,DEV試験の結果と比較したとき,銅を用いた場合にはいずれの水セメント比においてもTL試験での溶出量が13号試験,DEV試験での溶出量を上回り,亜鉛を用いた場合にはいずれの水セメント比においてもTL試験での溶出量が13号試験,DEV試験での溶出量を下回る結果となった.以上のことから,コンクリートからの重金属溶出では,タンクリーチング試験の結果に基づきある程度の長期予測は可能であるが,超長期の予測に関してはさらに検討が必要であり,また重金属の種類によって,各種溶出試験結果の有する意味合いが異なることが明らかとなった.

  • Research Products

    (3 results)

All 2005

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] コンクリートに添加した重金属の長期溶出挙動2005

    • Author(s)
      河合研至, 松村健司, 田野彰一
    • Journal Title

      セメント・コンクリート論文集 No.58

      Pages: 636-641

  • [Journal Article] Heavy Metal Leaching Evaluation from Concrete Structure2005

    • Author(s)
      Kenji Kawai, Takeshi Matsumura, Shouichi Tano
    • Journal Title

      Proceedings of Third International Conference on Construction Materials : Performance. Innovations and Structural Implications (印刷中)

  • [Journal Article] コンクリートからの重金属溶出の長期予測に関する研究2005

    • Author(s)
      河合研至, 田野彰一, 松村健司
    • Journal Title

      第59回セメント技術大会講演要旨 (印刷中)

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi