2004 Fiscal Year Annual Research Report
漂砂による砂粒子の摩擦特性と混合砂地盤の形成・土砂収支への影響
Project/Area Number |
15656118
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山下 俊彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80143692)
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Keywords | 鉛直分級機構 / 漂砂 / 鉛直粒径分布 / 土砂収支 |
Research Abstract |
(1)混合砂の鉛直分級機構:混合砂に振動流を作用、砂移動を発生させ、その地盤の鉛直方向の粒度分布を調べた。その結果、上層ほどd_<50>が大きく、砂移動が発生する層では細粒子のものは少なく、砂移動が発生しない層の上層に、細粒子のものが多く堆積し、さらに下層では粒度分布に大きな変化はないことが分かった。 (2)現地底質堆積特性:石狩川河口沿岸域で2m程度の柱状採泥を6地点で実施し、鉛直粒度分布とコマ中に含まれる貝の年代測定を行い、各地点の1000年スケールの底質堆積速度と底質特性を把握した。堆積速度は、3000〜4000年前が1000〜3000年の約2〜4倍大きく、明治以降最近の90年間の堆積速度は1000〜3000年の約10倍大きいことがわかった。 (3)現地土砂収支:石狩川の河口地形変化から最近100年スケールの汀線前進速度を推定した。人為影響がほとんどない明治7〜31年の汀線前進速度は0.83m/年,明治31年〜昭和12年は、流域開発や河川改修で供給土砂量が増加し、2.6m/年,昭和12年以降は、ダム堆砂・河道浚渫等により供給土砂が減少し、約0.5m/年である。石狩川の既応最大洪水であるS56洪水時には河口付近に270万m^3の土砂がテラス状に堆積し、約15年程度で両沿岸に沿岸漂砂として供給されたこともわかった。
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Research Products
(1 results)