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2005 Fiscal Year Annual Research Report

古地図に描かれた河川・海岸地形の精度評価とその活用法に関する研究

Research Project

Project/Area Number 15656119
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

田中 仁  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30171755)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 泉 典洋  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10260530)
松冨 英夫  秋田大学, 工学資源学部, 教授 (20134083)
Keywords古地図 / 河川 / 海岸 / 地形 / 流砂 / 漂砂 / 土砂収支
Research Abstract

海岸地形や河川地形の変遷に関する検討を行うためには,これまで国土地理院や各種行政機関により発行された各種地形図や空中写真などが用いられてきた.しかし,これらによりさかのぼることの出来る時間スケールは数10年オーダー,長くても100年程度のものであった.そこで,本研究においては,伊能図に代表される古地図が有する地形情報に関する検討を実施した.伊能図に関してはこれまで人文地理の視点から注目を集めることが多かったが,海岸地形・河川地形の研究分野においても,200年以上も前の地形情報を与えるものとして貴重な存在であると期待される.
まず,仙台海岸,石巻海岸および秋田海岸周辺の伊能図の解析行い,その地形情報の精度に関する検討を実施した.特に,阿武隈川や北上川といった比較的大規模な河川が流入している仙台海岸,石巻海岸を対象とした検討においては,国土地理院発行の地形図と併せることにより,平均的汀線前進速度を見積もることが出来た.土砂堆積速度に関しても,75,000m^3/年との数値を得ることが出来た.また,秋田海岸を対象とする解析においても,現在の汀線位置に比べて有意な差が認められた.さらに,熊本県・球磨川を対象に,伊能図と現在の地形図を比較することによって長期的な河道変動解析を試みた.その結果,河口周辺の地形変化は良好な精度で推定できることが示された.穿入蛇行区間では伊能図の河道位置はかなりの精度を持つものの,河道はほとんど変化していないことが判った.一方,河道変動が予想される盆地内部では正確な河道位置が判らず,定量的な河道変動の推定が困難であることがわかった.しかし伊能図は定性的には多くの情報を含んでおり,使い方を吟味さえすれば有用な情報源となり得ることが判明した.これにより,200年程度の古い地形情報を解析することの有効性が示された.

  • Research Products

    (6 results)

All 2006 2005

All Journal Article (6 results)

  • [Journal Article] 伊能大図に基づいた海岸線変化動向の評価 -米代川周辺海岸-2006

    • Author(s)
      松冨英夫
    • Journal Title

      東北地域災害研究 42

      Pages: 51-53

  • [Journal Article] 古地図による野蒜海岸の土砂堆積量の評価2006

    • Author(s)
      田中 仁
    • Journal Title

      平成17年度土木学会東北支部技術研究発表会講演概要集

      Pages: 322-323

  • [Journal Article] 伊能図を用いた長期的河道変動解析の試み,2006

    • Author(s)
      泉 典洋
    • Journal Title

      平成17年度土木学会東北支部技術研究発表会講演概要集

      Pages: 190-191

  • [Journal Article] Application of old maps for estimating sediment deposit rate on Nobiru Coast, Japan2006

    • Author(s)
      Hitoshi Tanaka
    • Journal Title

      Proceedings of 30th International Conference on Coastal Engineering 30(採択決定)

  • [Journal Article] Analysis of historical shoreline change on Sendai Coast2005

    • Author(s)
      Hitoshi Tanaka
    • Journal Title

      Proceedings of 3rd Asian and Pacific Coastal Engineering Conference (CD-ROM)

  • [Journal Article] 古地図を用いた仙台海岸・石巻海岸の長期汀線変動に関する検討2005

    • Author(s)
      田中 仁
    • Journal Title

      海岸工学論文集 52

      Pages: 556-560

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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