2004 Fiscal Year Annual Research Report
キャピラリーグロー放電発光分析による水素吸蔵材料中の水素の3次元分布解析
Project/Area Number |
15656176
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
辻 幸一 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30241566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米澤 義朗 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10026346)
米谷 紀嗣 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (80295683)
折茂 慎一 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (40284129)
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Keywords | グロー放電 / 水素吸蔵合金 / 発光分析 / 3次元解析 / 深さ方向分析 / キャピラリー放電 |
Research Abstract |
グリム型グロー放電管を試作し、今回の科研費により高圧電源、ガス配管、真空計などを購入した。現有の分光器を取り付け、グロー放電プラズマを励起源とする発光分析が可能となった。さらに、リング状の放電管も試作し、この放電管に高電圧を印加させることにより、X線源としての可能性も探った。 (1)アルゴン-水素グロー放電を励起源とする発光分析 通常は発光源としてのグロー放電プラズマにはアルゴンガスが使用される。この場合、カソード(試料)表面では物理的なスパッタリング現象が生じている。一方、水素を添加することにより水素による化学的なスパッタリング(エッチング)が生じることが知られている。そこで、鉄鋼中の炭素の分析に注目してアルゴン-水素グロー放電の発光分析を試みた。ガス圧、ガスの混合比、印加電圧など、様々な条件を変えながら最適な条件を探った。ある条件では炭素の原子線よりも分析条件の良い場合があることが分かった。 (2)リング状グロー放電管の試作 従来のグロー放電管は平行・平板の電極からなる放電管であったり、グリム型と呼ばれる平板・中空陽極からなる放電管であった。今回、リング状のグロー放電管を試作することに成功した。さらに、グロー放電プラズマにおける高速電子を電子源として利用することによりリング状のX線管へと改良することを計画している。実際、数kV程度であれば、安定な放電が得られ、X線の発生も確認できた。今後、さらに高電圧を印加した際の放電の安定性を高めていく改良が必要である。
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Research Products
(7 results)