2003 Fiscal Year Annual Research Report
高輝度光微細加工による生体内物質分析用微小電気化学反応セル創製に関する研究
Project/Area Number |
15656177
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
坂入 正敏 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50280847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 晃彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20312382)
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Keywords | マイクロ分析システム / 微小電気化学分析チップ / レーザー / 生体内物質 / マイクロ流体 |
Research Abstract |
本研究課題は、高輝度光表面加工法(パルスYAGレーザー照射)と電気化学により、酵素反応によって生体内で生成される過酸化水素などの、生体微量物質分析用微小電気化学セルをアルミニウム上に作製すること、さらに、対極などを取り付け微小電気化学分析チップにして、その性能を評価することを目的としている。 本年は、シリコンよりも安価であるアルミニウムを用いてアノード酸化、レーザー加工、電気めっきという手法を用いて、2電極系マイクロリアクタを作製した。作製した電気化学マイクロリアクターを用いて、種々の走査速度でサイクリックボルタモグラム(CV)を測定し、基本性能を評価した。 レーザー加工の条件を種々変化させることで、アルミニウム基板上に、幅250μm,深さ150μm,長さ2mmのマイクロチャンネル、直径約350μmの貫通孔および深さ110μm,2×2mmの微小反応セルを作製できた。これを、2枚アルミニウム基板をアクリル板で固定した後、貫通孔に直径200μmのフューズドシリカチューブを挿入し、エポキシ樹脂で貫通孔を作製したアルミニウム板に接着し、マイクロリアターとした。 作製したマイクロリアクターの性能を評価するため、K_3Fe(CN)_6/K_4Fe(CN)_6の混合溶液(約1.5μl)でセルを満たした後、走査速度を変えてCV測定を行った。 その結果、鉄イオンの酸化・還元に対応する電流ピークが観察され、走査速度が大きくなるにつれて、ピーク電流が増大しているのが観察できた。
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