2003 Fiscal Year Annual Research Report
IPナノコーティングによるメゾポーラ組織TBC皮膜の創製
Project/Area Number |
15656181
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
鈴木 秀人 茨城大学, 工学部, 教授 (30090369)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 雅史 茨城大学, 工学部, 助手 (60302329)
西野 創一郎 茨城大学, 工学部, 講師 (00272112)
原口 忠男 茨城大学, 工学部, 助教授 (00091728)
久芳 俊一 (株)日立製作所, 電力・電機グループ火力・水力事業部, 主任技師(研究職)
中森 秀樹 ナノテック(株), 代表取締役社長(研究職)
|
Keywords | TBC(Thermal Barrier Coating) / メゾポーラ組織 / 信頼性評価 / 表面改質 / 皮膜創製 |
Research Abstract |
TBC(Thermal Barrier Coating)皮膜の遮熱性を飛躍的に改善させるために、イオンプレーティングIPを用いたナノスコピックな構造制御によって、高湿拡散に安定なメゾポーラ組織をもつ部分安定化ジルコニアZrO2/YO2トップコートを創製する下記の二年間で2年間の研究を行った。すなわち、[平成15年度] [1]IP/TBC皮膜の創製;ナノコーティングの優れた構造制御性を活かして、三階層の高機能化皮膜を創製した。 (1)トップコートの創製;高湿拡散に安定な多孔質状部分安定ジルコニア皮膜を、PSIIプラズマ・ソース・イオン・インプレーティング装置(既存設備)により創製した。 (2)TBCトライポコートの創製;UBMS非平衡マグネット・スパッタリング装置(既存設備)によりナノコーティングのメリットを活かしたTBC高機能化としてトップコートのさらに上に、Me-DLCトライボコートとして、流体抵抗の低下による熱伝達性向上を図り、さらに格段の遮熱性改善に寄与させる。 (3)TBCアンダーコート皮膜の創製;AIPアーク・イオンプレーティング装置(既存設備)により基材とトップコートとの界面強化する皮膜を創製した。 [2]ポーラ寿命の信頼性評価;高湿拡散に対するメゾポーラ状多孔質の安定化に係わる信頼性評価を行う。すなわち、(1)マイクロX線計測装置(既存設備)によりメゾポーラの計測、さらに皮膜及び界面の残留応力の計測による強度評価。 (2)プローブ顕微鏡(既存設備)により、皮膜のナノスコピックな構造の観察。 (3)SEMサーボ疲労試験機(既存設備)によりTBC皮膜の高温疲労信頼性の評価。 (4)マイクロ・スクラッチ試験(既存設備)により、皮膜界面の剥離強度評価。 [平成16年度] [1]IP/TBC皮膜の創製;初年度の成果に基づいて、さらにナノコーティングの優れた構造制御性を活かして高機能化皮膜を創製した。 [2]ポーラ寿命の信頼性評価;最終年度ではメゾポーラ状多孔質の安定性に係わる寿命評価を、特に実際の発電用ガスタービdン実機(既存設備)による高温寿命評価試験も加えて行う。
|