2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15656211
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大竹 久夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10127483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝口 昇 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助手 (20304462)
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Keywords | 生命体ソフトウエア / シミュレーション / 進化 / アルゴリズム |
Research Abstract |
ゾウリムシは、忌避物質を感知すると膜電位を速やかに変化させて忌避行動をとる。本年度はまず、Ca^<2+>およびK^+チャネル阻害剤を用いて、両電流により化学受容電位が形成されていることを明らかにした。また、大腸菌の場合と同様に移動ロボットを用いた実機によるシミュレーションを行い、ゾウリムシの忌避応答アルゴリズムが有効に機能することを確かめた。次に、線虫C.elegansのシクロヘキシミドへの誘引行動のアルゴリズムを明らかにするため、変異株をコスミドDNAインジェクション法により形質転換を行った。その結果、線虫のシクロヘキシミドへの誘引行動には、lin-1遺伝子が必要であることがわかった。また、カイコ幼虫が桑しか食べないアルゴリズムを調べるため、桑や小松菜など様々な食餌の抽出液をカイコ幼虫の感覚器である小腮に与え、脳神経節に現れる広域的な神経活動電位の変動を光学的計測した。カイコ幼虫の脳神経節が、神経細胞の集団的活動を光学計測するためには小さすぎるため、再現性のある変化を検出するには至らなかった。
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