2004 Fiscal Year Annual Research Report
新世代ロケット燃料を目指す金属ナノ粒子の作成法とその特性
Project/Area Number |
15656218
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
永山 邦仁 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (20040446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 貴史 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (80363381)
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Keywords | ナノパーティクル / レーザーアブレーション / 雰囲気ガス / 衝撃波 / 凝集過程 / 高エネルギー物質 / アルミニウム / ロケット燃料 |
Research Abstract |
多くの物質をナノサイズ化することにより、極めて感度の高い火薬として振舞うことが考えられる。ナノサイズの粒子はその表面積が異常に大きいため、化学反応に関する感度は非常に高くなる。現有の真空容器および購入した真空容器内で数種類の金属ターゲットについて、アルゴン雰囲気中でのアプリケーションによりナノ微粒子を生成させる実験を行ってきた。 ターゲット材料としては、特に大きな期待をもたれているアルミニウムについて詳細な実験を行ってきた。作成したナノサイズ粒子は、主としてTEMによる観察で同定している。標的試料を高純度のアルミニウムとし、かつ高真空に引いた後、アルゴンガスを導入して、その圧力を変化させて試験してきた。これまでの実験の結果、アルゴン圧力約1気圧、かつガスは流されないこと、また、レーザー発振周波数は高い方がよく、かつ反射板からターゲット方向につきだした板面上でなるべくターゲットに近い位置で、作成される粒子サイズは数十nm〜百nmサイズとなった。以上の結論は、作成される粒子の透過電子顕微鏡観察及び、レーザーシャドーグラフによる流れ場の撮影から示唆された。特にレーザーシャドーグラフでは、レーザー照射後50マイクロ秒後という流れ場がほとんどなくなってから明らかな密度変化の領域が観測された。この領域は凝集によって生成されたナノ粒子群であると考えられ、きわめて遅い時期にかつ非常にゆっくりとターゲットから反射板方向に伸びながら運動していることが明らかとなった。このことを利用すれば高効率の粒子作製法へつながると考えられている。
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