2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15656221
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
豊貞 雅宏 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30188817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶原 宏之 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30114862)
後藤 浩二 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (60274487)
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Keywords | 疲労 / き裂発生 / 両振り塑性域寸法 / せん断き裂 / き裂開閉口 / 疲労センサー |
Research Abstract |
本研究及び研究代表者らが平行して実施している疲労強度に関する研究の過程で,研究代表者らが過去の基礎研究により構築した,せん断き裂から開口型き裂に遷移する一連の疲労き裂の挙動を繰り返し塑性域寸法を媒体として推定するアルゴリズムのままでは,無き裂状態から最初の結晶粒界に達するまでの疲労き裂成長曲線の推定精度が不十分である可能性が判明した。 すなわち,当初のき裂発生寿命推定アルゴリズムをそのまま実装したセンサーでは,無き裂状態から最初の結晶粒界に疲労き裂が成長するまでののき裂成長曲線を定量的に与える事が困難なため(最初の結晶粒界に達した時点のサイクル数だけが与えられる),最初の結晶粒内を進展する疲労き裂をモニターするには不十分である。 そこで,本年度はアルゴリズムの改良に主眼を置くことにした。アルゴリズムの改良においては,せん断応力が作用する時のき裂開口変位を表現できるBCSSモデルと引張荷重下におけるDugdaleモデルとの類似性に着目し,研究代表者らがこれまでに構築してきたDugdaleモデルに基づく疲労き裂成長シュミレーションモデルをせん断き裂段階に適用できるように拡張した。 その結果,最初の結晶粒内を成長する疲労き裂のき裂長さを荷重サイクル数の関数として与えるアルゴリズムを構築できた。 次に,このアルゴリズムを具体的に計算する論理回路の設計を行い,引き続き,回路を実際に作動させるのに必要なツールの製作に取りかかり,現在,センサーの基盤及び論理回路のICへの実装作業を行っている。
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