2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15656232
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
芝田 隼次 関西大学, 工学部, 教授 (70067742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村山 憲弘 関西大学, 工学部, 助手 (90340653)
山本 秀樹 関西大学, 工学部, 助教授 (30174808)
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Keywords | 廃棄物 / アルミドロス / ハイドロタルサイト / 多孔性無機材料 / 物性評価 |
Research Abstract |
この研究では、アルミおよびアルミ合金材料から金属アルミを再生回収する工場で発生するアルミ化合物や粗製塩化マグネシウムを用いて、ハイドロタルサイトやアルポ(リン酸アルミ縮合物)のような多孔性無機材料を合成し、得られた無機材料の物性を明らかにすることを目的としている。ハイドロタルサイトは、結晶中に存在する陽電荷のためにイオン交換可能な陰イオン(炭酸イオン、塩化物イオンなどを保持しており、陰イオン交換材料として機能する。今年度はハイドロタルサイトの合成条件の確立と得られた生成物の物性評価を行った。 ハイドロタルサイトの合成条件を確立するために、予備試験として試薬を用いてハイドロタルサイトを合成し、Mg:Al=2:1〜3:1の比率の水溶液をNa_2CO_3水溶液中にpHを10〜11に維持しながら添加反応させると、ハイドロタルサイトが結晶化することを明らかにした。反応物質の比率、pH、反応時間、反応温度を変化させてハイドロタルサイトを合成する条件を検討し、Mg/Al比=2.5、pH10.5、反応時間2日間、反応温度常温が適当であった。試薬から合成しても、アルミドロスのような廃棄物を原料としても同様のハイドロタルサイトを得ることが可能であった。ハイドロタルサイトの物性の評価では、得られたハイドロタルサイトの熱物性、結晶構造、細孔径分布、比表面積、陰イオン交換特性などの物理的および化学的性質を明らかにした。陰イオン交換特性の研究では、ヒ酸、亜ヒ酸、クロム酸、セレンのような水溶液中で陰イオン種を形成し、毒性の高い物質に着目して研究を行い、これらの陰イオン種がハイドロタルサイトに強く陰イオン交換捕捉されることを明らかにした。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] J.Shibata, N.Murayama, H.Yamamoto: "Production of functional inorganic materials, AlPO_4-5,from wastes in aluminum regeneration industry"Proc.of 2004 IMS Annual Meeting, EPD Congress 2004. (印刷中). (2004)
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[Publications] N.Murayama, M.Tanabe, H.Yamamoto, J.Shibata: "Synthesis of hydrotalcite from the wastes discharged in aluminum regeneration process"Proc.of 2004 IMS Annual Meeting, EPD Congress 2004. (印刷中). (2004)