2003 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界二酸化炭素中で安定化されたナノ構造を利用する局在化した放射性物質の抽出
Project/Area Number |
15656239
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
榎田 洋一 名古屋大学, 環境量子リサイクル研究センター, 教授 (40168795)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津島 悟 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (80312990)
山本 一郎 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50023320)
|
Keywords | 超臨界二酸化炭素 / 逆ミセル / ナノ構造 / 放射性廃棄物 / マイクロエマルション / コバルト / ウラン / 界面活性剤 |
Research Abstract |
(1)超臨界二酸化炭素抽出実験装置作製 酸化ウランまたは酸化コバルトを入れた反応容器に液化炭酸ガスに超臨界二酸化炭素中で機能する界面活性剤と反応剤を含む水溶液を添加して超臨界流体の送液に適した高圧ポンプで圧入し,温度制御キットにて,一定温度に保った恒温槽内で,超臨界抽出を進展させ,反応容器底部および反応容器頭部より弁操作によって常圧のサンプリング容器内に抜き出し,その一部を誘導結合プラズマ発光分光光度計にて,汚染物質およびマトリックスから浸出された元素を測定する実験システムを製作した.また,超臨界流体の一部を分取して,その中に形成されるナノメータサイズの逆ミセルをレーザー光散乱装置によって,分析できるように装置の敵造を行った.改造は高圧で使用可能な分光セルを製作し,レーザー光散乱装置中に内蔵できるようにすることで行った. (2)ナノ構造創成方法の構築と機能確認 前項で製作した実験システムを使用し,酸化ウランおよび酸化コバルトの溶解抽出に適する逆ミセル中(水溶液)の化学種,界面活性剤の種類を選択する実験を行った.酸化ウランについては,トリブチルリン酸-硝酸錯体を用いて逆ミセル構造としたものを,コバルトについては,ジブチルリン酸を用いるか,あるいは,硝酸をtetraethylene glycol monododecyl etherで逆ミセルにしたものを用いることで超臨界二酸化炭素内でマイクロエマルジョンを原理とするナノ構造創成方法の構築できる可能性を実験で確認した.また,これらを用いて,ウランおよびコバルトの抽出に成功した.
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Y.Enokida, I.Yamamoto et al.: "Extraction of uranium and lanthanides from their oxides with a high-pressure mixture of TBP-HNO_3-H_2O-CO_2"ACS Symposium Series. 860. 10-22 (2003)
-
[Publications] Y.Enokida et al.: "Characterization of a tri-n-butyl phosphate-nitric acid complex : a CO_2-soluble extractant for dissolution of uranium dioxide"Industrial and Engineering Chemistry Research. 42. 5037-5041 (2003)