2003 Fiscal Year Annual Research Report
WWドメインの機能と特異性に関する総合理解を目指した構造構能相関研究
Project/Area Number |
15657024
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田之倉 優 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60136786)
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Keywords | WWドメイン / 表面プラズモン共鳴 / 分子モデリング / シグナル伝達 / 相互作用解析 / プロリン・リッチ配列 / リン酸化 / アルツハイマー病 |
Research Abstract |
WWドメインは40残基程度の小さなタンパク質モチーフである。このドメインは相互作用モジュールとして、細胞周期制御(Pin1/Ess1),ユビキチンライゲーション(Nedd4/Rsp5,smurf1)、転写制御(YAP65)、スプライシングファクター(FBPs)など多岐にわたる機ををもつタンパク質中に存在している。いくつかのWWドメインはリドル症候群、デシャンヌ型筋ジストロフィー、ハンチントン病やアルツハイマー病などの病気と直接または間接的に関わる。WWドメインはプロリン・リッチな配列と相互作用することが知られているが、近年のゲノム解析で高等生物ゲノムにもっとも多く含まれるタンパク質モチーフはプロリン・リッチモチーフである。ポストゲノム時代の研究戦略を取り入れて、その基礎となるフレームワークを構築するような研究を行うことで、より迅速な理解が可能だと考えられる。したがってわれわれはWWドメインというモチーフがプロリン・リッチ配列をユニバーサルに認識する重要なタンパク質であるという観点から、上記Pin1/Ess1,FBR,Fe65などのWWドメインの結合特異性を表面プラズモン共鳴などの手法で明らかにし、分子モデリングで立体構造の観点から相互作用メカニズムを明らかにした。その結果グループI〜IVWWドメインでその特異性の鍵となる分子表面の構造を見出した。グループIではTyrグルーブ、グループII/IIIは第2XPグルーブ、グループIVはpパッチと名づけた独特の表面構造があり、それらがこれらWWドメインの特異性を規定していることがわかった。またそれぞれのグループのリガンドのコンセンサス配列も決めた。これらの結果はWWドメインの機能を理解するうえで特に重要な情報であり、機能未知のWWドメインの機能を予測することにも利用可能である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Iwasaki, W., Sasaki, H., Nakamura, A., Kohama' K., Tanokura, M.: "Metal-free and Ca^<2+>-bound structures of a multidomain EF-hand protein, CBP40,from the lower eukaryote, Physarum polycephalum"Structure. 11. 75-85 (2003)
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[Publications] Hatano, K., Kojima, M., Tanokura, M., Takahashi, K.: "Nuclear magnetic resonance studies on the pK_a values and interactions of ionizable groups in bromelain inhibitor VI from pineapple stem"Biol.Chem.. 384. 93-104 (2003)
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[Publications] Ito, M., Kato, Y., Nagata, K., Oda, Y., Yamagoe, S., Suzuki, K., Tanokura, M.: "Expression, oxidative refolding and characterization of six-histidine-tagged recombinant human LECT2, a 16-kDa chemotactic protein with three disulfide bonds"Protein Express.Purif.. 27. 272-278 (2003)
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[Publications] Katayama, H., Nagata, K., Ohira, T., Yumoto, F., Tanokura, M., Nagasawa, H.: "The solution structure of molt-inhibiting hormone from the kuruma prawn Marsupenaeus japonicus"J.Biol.Chem.. 278. 9620-9623 (2003)
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[Publications] Suzuki, R., Nagata, K., Yumoto, F., Kawakami, M., Nemoto, N., Furutani, M., Adachi, K., Maruyama, T., Tanokura, M.: "Three-dimensional solution structure of an archaeal FKBP with a dual function of peptidyl prolyl cis-trans isomerase and chaperone-like activities"J.Mol.Biol.. 328. 1149-1160 (2003)
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[Publications] Kamagata, K., Sawano, Y., Tanokura, M., Kuwajima, K.: "Multiple parallel-pathway folding of proline-free Staphylococcal nuclease"J.Mol.Biol.. 332. 1143-1153 (2003)
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[Publications] 田之倉優, 伊東孝祐: "ナノバイオテクノロジーの最前線(植田充美監修)、X線結晶構造解析からみるナノバイオテクノロジー"シーエムシー出版. 11 (2003)