2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15657043
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
内田 隆史 東北大学, 学際科学国際高等研究センター, 助教授 (80312239)
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Keywords | Pin1 / リン酸化タンパク質 / QCM / wwドメイン / タウ |
Research Abstract |
Pin1以外のリン酸化タンパク質調節因子の探索をインフォーマティクスにより探索して、その遺伝子をかずさDNA研究所と共同研究で入手して、組み換え蛋白質を作成して、それをQCM(水晶発振子;.イニシアム)を用いて実際にPin1の基質蛋白質に結合するかどうかを調べた。その結果いくつかのクローンを得たが、そのなかには脳神経に特異的に発現していて、タウにも結合するものを発見した。現在そのクローンについて調べている。我々はPin1KOマウスを解析して、自分たちが、世界で初めて、特定の遺伝子を欠損させることでアルツハイマー病に関係する神経原線維変化を起こしたマウスを作成することに成功したことを発見した。Pin1がタウの神経原線維変化を阻害していることを示したが、この事実は、Pin1がアルツハイマー病などの神経変性疾患の発症を抑制する可能性があることを示している。我々の発見した新しい遺伝子もPin1のような機能を有している可能性があるので、検討する。Pin1に関する論文は一昨年に続きNatureに掲載されたほか、国内外の新聞、ラジオなどでも大きく取り上げられた。さらに、以前から私が指摘していた、Pin1が癌遺伝子mycの発現レベルを蛋白質の分解の過程で制御していることが証明されて、この報告は今年4月にNature Cell Biologyに印刷中である。我々は、本研究助成金を受けているテーマで、この3年以内に3報もの論文をNatureに掲載できたほか、Nature Cell Biology, Chem and Biol(Cell姉妹紙)、PNAS, JBC, JMBなどにも論文を出せた。この事実は、我々が非常に効率よく研究していることを示している。現在、本助成金での研究で新しいリン酸化蛋白質機能調節因子を発見しつつあるので、来年度、本研究をさらに発展させたい。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] Yeh, E.et al.: "A signaling pathway controlling myc degradation that impacts oncogenic transformation of human cells."Nature Cell Biology. (in press). (2004)
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[Publications] Liou, YC. et al.: "Role of the prolyl isomerase Pin1 in protecting against age-dependent neurodegeneration"Nature. 424. 556-561 (2003)
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[Publications] Miyashita, H. et al.: "Expression status of Pin1 and cyclins in oral squamous cell carcinoma : Pin1 correlates with cyclin D1 mRNA expression and clinical significance of cyclins"Oncol. Rep.. 10. 1045-1048 (2003)
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[Publications] Uchida, T. et al.: "Pin1 and Par14 peptidyl prolyl isomerase inhibitors block cell proliferation"Chemistry and Biology. 10. 15-24 (2003)
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[Publications] Miyashita, H. et al.: "Pin1 is overexpressed in oral squmous cell carcinoma and its level correlates with cyclin D1 level."Oncol. Rep.. 10. 455-461 (2003)
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[Publications] 内田 隆史: "タンパク質リン酸化調節異常と疾患"Molecular Medicine. 中山書店. 4月号(印刷中). (2004)
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[Publications] 内田 隆史: "Pin1のアルツハイマー病防止機能"Biomedical Quick Review Net(インターネット)Xメディカルドゥ社. No.015. (2003)
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[Publications] 内田 隆史: "加齢に伴う神経変性から脳を守るプロリルイソメラーゼPin1"医学のあゆみ 医歯薬出版社. 207. 205-206 (2003)
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[Publications] 内田 隆史: "タンパク質のリン酸化の謎を解く鍵Pin1"Molecular Medicine 中山書店. 40. 468-474 (2003)