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2004 Fiscal Year Annual Research Report

園芸植物に潜む25℃付近の生育障害の発現とその解明

Research Project

Project/Area Number 15658012
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

矢澤 進  京都大学, 農学研究科, 教授 (90026550)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 細川 宗孝  京都大学, 農学研究科, 助手 (40301246)
KeywordsSy-2 / 25℃ / 縮葉発現 / トウガラシ / PsaH / 花粉稔性 / 種子発達 / 園芸作物
Research Abstract

セーシェル諸島で見いだしたトウガラシ(Capsicum chinense)‘Sy-2'は、トウガラシの生育適温である25℃付近に劇的な生育反応の変曲点があることを認めた。すなわち、24℃以下では縮葉を展開し、著しい生育遅延が認められるが、26℃以上では縮葉は全く認められなかった。また、縮葉のみならず花粉稔性、種子発達にも温度反応が認められることを明らかにした。本年度は縮葉反応に焦点を絞り、温度反応の形態学的・分子生物学的な研究を行った。
縮葉は葉の表皮細胞や柵状細胞の形態異常が主な原因であることを明らかにし、また、縮葉ではクロロプラストが小さくトルイジンブルーによる染色性が低いことを認めた。また、24℃以下で育成した‘Sy-2'植物体の茎頂分裂組織には形態的な異常は認められなかったことから、分化した葉原基が温度反応をするものと推定された。そこで、‘Sy-2'植物体の茎頂部より抽出した全タンパク質を二次元電気泳動で分離したところ、28℃で育成した植物体にのみ強く発現するスポットを見いだした。このスポットを解析したところ、クロロフィルの形成と強く関係があるタバコのPsaHタンパク質と一致した。さらに、植物体の茎頂部より抽出・精製したRNAを鋳型としたディファレンシャルディスプレイ法を行ったところ、それぞれの温度で栽培した植物体に特異的な数本のバンドを認め、現在解析を進めている。本研究から、PsaHタンパクの発現量の低下が縮葉反応に関与していることが示唆された。今回の研究から、‘Sy-2'の生育適温でのわずかな温度差による劇的な生育変化のメカニズムが分子レベルで明らかになりつつあり、今後、園芸作物の温度管理に向けた新しい知見が得られるものと考える。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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