2003 Fiscal Year Annual Research Report
魚類の脂肪酸不飽和化酵素遺伝子の発現解析およびその魚類栄養学への応用
Project/Area Number |
15658063
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Research Institution | 東京水産大学 |
Principal Investigator |
KIRON Viswanath 東京海洋大学(東京水産大学), 海洋科学部, 助手 (20262339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 秀一 東京海洋大学(東京水産大学), 海洋科学部, 教授 (80154053)
竹内 俊郎 東京海洋大学(東京水産大学), 海洋科学部, 教授 (70092591)
吉崎 悟朗 東京海洋大学(東京水産大学), 海洋科学部, 助教授 (70281003)
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Keywords | 脂肪酸Δ6不飽和化酵素 / ゼブラフィッシュ / トランスジェニック / 栄養 |
Research Abstract |
前年度にクローニングしたヤマメのΔ6脂肪酸不飽和化酵素様遺伝子をゼブラフィッシュに導入したトランスジェニック個体を作出した。さらに、得られたトランスジェニック個体を交配することで、外来遺伝子を染色体内に安定的に保持するトランスジェニック系統を樹立した。これらの個体の全魚体から脂肪酸を抽出し、ガスクロマトグラフィーでその組成を解析した結果、Δ6脂肪酸不飽和化酵素の基質であるリノレン酸含量が有意に減少し、本酵素の産物である一連の脂肪酸含量が有意に上昇していた。これらの結果から、今回クローニングしたヤマメのΔ6脂肪酸不飽和化酵素様遺伝子の産物が、間違いなくΔ6脂肪酸不飽和化酵素活性を有していることが明らかとなった。さらに、本トランスジェニックゼブラフィッシュではEPA含量が通常個体の平均1.4倍、DHA含量が平均2.1倍と、特にDHA含量が大幅に上昇していることが明らかとなった。これらの結果は、本遺伝子を導入したトランスジェニック個体を養殖に用いた場合、餌料中のEPA・DHA含量を減らすことが可能となり、特に海産魚に本技法を応用した場合は、栄養強化の必要がなくなるものと考えられた。
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