2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15658077
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤田 正範 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (20124802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 幸則 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (10167017)
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Keywords | 脳内アミン / 脳内ペプチド / 日リズム / 光線環境 / 制限給餌 |
Research Abstract |
本研究では暑熱に対する鶏の反応性が飼育環境や加齢によって変動することを種々の不快刺激下における脳内アミンおよびペプチドの動態を解析することを目的とした。本年度においては、脳内ペプチド動態に及ぼす明暗環境および給餌の影響を解析するために以下の実験を行った。 【目的】外部環境からの刺激に対する産卵鶏の反応を理解するために、大脳および間脳におけるペプチド濃度の日内リズムおよび給餌の影響を測定し、脳内神経系の動態を把握することの有効性を検討した。 【方法】明暗環境(8、14、20および2時)および制限給餌の条件別に白レグ系産卵鶏を各区4羽供試した。光線管理は8時点灯の14L10Dとし、飼育環境温度を23℃とした。部位別に採取した各脳組織のホモジナイズ上清のエンドルフィン(ED)、エンケファリンエピネフリン(EF)、ヒスタミンドーパミン(HS)、γ-ヒドロキシ酪酸(GABA)およびセロトニン(SE)濃度をHPLC-ECDおよびUV法で分析した。 【結果】何れのペプチドとセロトニンに明瞭な日内リズムあるいは光線環境の影響が認められた。このような変化は大脳よりも間脳でより顕著であった。HSは飼料摂取行動と深い関係にあり、情動行動の発現に密接に関るものと考えられた。一方、昨年度の結果において観察されたストレス負荷時のセロトニン濃度は、脳内ペプチド動態とは関らないものと考えられた。
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